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試算表をどのような姿にしたいか?【実践!社長の財務】第193号

試算表をどのような姿にしたいか?【実践!社長の財務】第193号

2007.07.16

おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
今日はとてもいい天気ですね。台風一過、梅雨のジメジメした気候を吹き飛ばし、一気に夏が来たような感じです。

休みの日、家にいるのがもったいない気がしますね。
午後から、どっか出かけようかな...
 
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

試算表をどのような姿にしたいか?

前回は、「試算表をよく見る。」ということを話しました。

では、よく見たら次はどうするのか?
見るだけで終わらせる、ということはないと思います。
それでは、何のために見たのかわかりません。

もちろん、次は「どのような姿にしたいのか?」を考えることです。

想像することです。

難しいことはわからなくていいと思います。

まずは、問題と思う部分を改善しようと思うことです。
 
・売掛金が、売上の2ヶ月分もあるので、せめて1ヶ月分以内に減らしたい。
・受取手形を、○年後には半分、△年後にはゼロにしたい。
・短期貸付金は、基本的にはなくしたい。
・固定資産が多いが、これらはできるだけ早く費用化したい。固定資産をなるべく計上しないようにできないだろうか?

・支払手形も時間をかけてやめていこう。そう言えば「裾切り法」というのがあると、「実践!社長の財務」に書いてあったな。
・賞与引当金を積んでいるけれど、これで足りるだろうか?
・無借金にするには、どうしたらいいだろうか?やはり売掛の回収と貸付の回収だな...

・粗利率が低い。本当に正しいのか? ○○%は取らないといけない。そうするためにはどうしたらいいか。
・固定費は月○○○万円か...それをまかなうためには、やはり月○○○○万円の売上が、コンスタントに必要だな。
・経費削減できるものはないか? ○○費の□□はなくてもいいのではないか。固定費は月額xxx万円に抑えたい。

などなど、B/S、P/Lをどのようにしていきたいのか、これをいろいろ考えることです。

できるだけシンプルに、スリムに、そして筋肉質の試算表にしていくことです。
 
すなわち、無駄なものを削ぎ落としていく、軽い体質にして、利益が出やすい体制、お金が回りやすい体制にしていくことです。

そういう試算表にするには、どこをどう直していったらいいのか、いろいろ考えてみることですね。

B/Sの科目は、シンプルにできるだけ少なくしてください。

仮払金や立替金、前渡金、貸付金、未収入金など、仮勘定はできるだけなくすようにしてください。

これらは管理の怠慢か、社長のルーズさによって発生してきていることが多いのです。

P/Lの科目は、内容がわかる程度に科目を細分化してもいいと思います。
これは、P/Lを見て判断する、次の行動に結びつけるために、ある程度内容がわかる程度に細かくないと、実効性がないからです。

そして、B/S、P/Lの行き着くところは、B/Sの純資産です。

B/Sの資産と負債の差、いわゆるネットの資産が「純資産」に残り、

P/Lの利益の蓄積が、剰余金として「純資産」に貯まっていきます。

したがって、試算表を良くしていく最終ターゲットは、この「純資産」を増やすことなのです。

この純資産は、自己資本とも呼ばれ、したがって、自己資本の額を多くし、

自己資本比率を高めていくことが、試算表の見直しの目標となるのです。

こういうことを毎月やっていくと、本当に試算表は良くなっていきます。
 
よく見て、考えて、そして次は行動ですね。

来週はこの行動について、考えてみたいと思います。

編集後記

今日は連休で、朝からゆっくりしてしまいました。
(といっても起きる時間は、いつもと同じなのですが)

何だかんだ新聞を読んだり、本を読んだりしているうちに、こんな時間になってしまいました。
メルマガがあるのはわかっているのですが、時間があるとついつい後回しになってしまいますね。

常にギリギリという感じです。
でも、これは決していい姿ではないと思います。
ギリギリになれば確かに思った以上の力が出る。火事場の馬鹿力ですね。でもこれを余裕のある内から、追い込まれた位の気持ちでやる、これができれば、さらにすばらしいのだと思います。

これは、京セラ創業者稲盛和夫氏が言う「土俵の真ん中で相撲を取る。」という言葉から教わったことです。
是非、そのようにしていきたいと思ってはいるのですが。(まだまだ、言葉だけが先行です....反省)

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