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中古建物にリフォームを行った場合の耐用年数【不動産・税金相談室】

中古建物にリフォームを行った場合の耐用年数【不動産・税金相談室】

2022.04.29

Q 築20年の木造建物を500万円で購入し、500万円のリフォームを行った上で住居として賃貸しています。
中古資産の耐用年数というものがあるそうですが、このような大きなリフォームを行った場合でも、その耐用年数を使うことができるのでしょうか?

A 中古資産を取得した場合は、次の計算式により計算した耐用年数を使用することができます。

1.法定耐用年数の全部を経過した資産
法定耐用年数×20%

2.法定耐用年数の一部を経過した資産
(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%

上記の計算により算出した年数に、1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨てます。
また、その年数が2年に満たない場合には、2年とします。

ご質問のケースで、リフォームをしない場合には、中古資産の耐用年数は次のとおり計算されます。

法定耐用年数 22年
上記中古資産の耐用年数(22年-20年)+20年×20% = 6年

ただし、賃貸するためにリフォームをした場合は、そのリフォーム費用がその資産の再取得価額の50%を超えるときは、中古資産の耐用年数を使うことができず、法定耐用年数を適用することになります。

上記の再取得価額とは、その中古資産と同じ新品のものを取得する場合のその取得価額をいいます。

ご質問には、再取得価額が書かれておりませんが、リフォーム費用500万円が、再取得価額の50%を超えていない、と仮定します。

その上で、リフォーム費用(500万円)が、中古資産の取得価額(500万円)の50%を超えている場合には、次の算式により耐用年数を計算します。

(1) 取得価額+リフォーム費用
(2) 取得価額÷中古資産の耐用年数 →1年あたりの償却費
(3) リフォーム費用÷法定耐用年数 →1年あたりの償却費
(4) (1)÷((2)+(3))⇒ 中古資産をリフォームした場合の耐用年数

上記算式を、ご質問のケースに当てはめてみます。

(1) 500万円+500万円 = 1,000万円
(2) 500万円÷6年 = 83.3万円
(3) 500万円÷22年 = 22.7万円
(4) 1,000万円÷(83.3万円+22.7万円)= 9.43年
1年未満切捨て 9年

以上のとおり、耐用年数は9年を使うことができます。

ちょっとわかりにくい計算式かも知れませんが、じっくり見てご理解をいただければと思います。

《担当:税理士 北岡 修一 》

                     

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