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不動産 税金相談室

小口化商品の税制改正【不動産・税金相談室】

小口化商品の税制改正【不動産・税金相談室】

2026.06.09

Q 最近よく耳にする不動産小口化商品は節税効果があると 言われていますが、今後の税制改正でどうなりますか。

 

A 不動産小口化商品とは、特定の不動産を1口数百万円 程度から少額に分割して販売し、複数の投資家で共同出資して得られた賃料収入や売却益を分配する仕組みの商品です。

令和8年度税制改正大綱では、この小口化商品の取り扱いが改正され、2027年1月1日以降は時価評価となり、節税効果はほぼ消滅します。

これまで小口化商品(任意組合型)は、実物不動産と同様に、路線価や固定資産税評価額を基に評価することができました。

市場価格との乖離を利用し、財産の評価額を大きく圧縮できる有効な相続税対策という側面もありました。

しかし過度な租税回避を防ぐため、国税庁は評価方法の適正化に踏み切り、「取得の時期にかかわらず」通常の取引価額(時価)で評価するという新しい評価方法が導入されます。

 

具体的には、課税上の弊害がない限り、次の金額によって評価することになります。

(1)出資者等の求めに応じて事業者等が示した適正な処分価格・買取価格等
(2)事業者等が把握している適正な売買実例価額
(3)定期報告書等に記載された不動産の価格等を参酌して求めた金額

ただし、これらに該当するものがない場合には、取得価額を基に地価の変動等を考慮した価額の100分の80で評価することなります。

 

通常の貸付用不動産では、「5年以内に取得したもの」が 対象となりますが、小口化商品については、購入時期が5年前であっても10年前であってもすべての保有物件が時価評価となる点に特に注意が必要です。

過去に節税目的で購入し、長期保有している商品であっても、改正後は当初のメリットを享受できなくなります。

この新しい評価方法は、2027年1月1日以降の相続や贈与から適用される見込みです。

そのため、すでに保有されている場合や、購入を検討中の場合は、この大きな仕組みの変更を理解しておくことが不可欠です。

今後は単なる節税目的ではなく、物件そのものの資産価値や収益性を見極めて判断することが求められます。

≪担当:税理士 青木 智美≫

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