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実践!相続税対策

固定資産の交換特例適用後の譲渡【実践!相続税対策】第615号

固定資産の交換特例適用後の譲渡【実践!相続税対策】第615号

2023.10.11

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

土地や建物などを交換した場合、たとえお金は動かなかったとしても、税務上は譲渡となります。

たとえば、自分の持つA土地と、相手が持つB土地を交換した場合、土地を売却して、その売却代金でB土地を購入した、と考えるからです。

そうなると、交換をしたときのA土地の時価でA土地を売却したものとして、譲渡所得の申告をする必要があります。

譲渡益が出れば、譲渡所得税を支払うことになります。

ただし、ご存知の方も多いように固定資産の交換特例というものがあり、一定の要件を満たすことにより、譲渡がなかったものとされ、譲渡所得税がかからないことになります。

その一定要件とは、次のものになります。

(1)交換により譲渡する資産および取得する資産は、いずれも固定資産であること。(販売用のために所有する資産<棚卸資産>は、対象外)

(2)交換により譲渡する資産および取得する資産は、いずれも土地と土地、建物と建物のように互いに同じ種類の資産であること。(底地と借地権は同じ種類の資産となる)

(3)交換により譲渡する資産は、1年以上所有していたものであること。

(4)交換により取得する資産は、交換の相手が1年以上所有していたものであり、かつ交換のために取得したものでないこと。

(5)交換により取得する資産を、譲渡する資産の交換直前の用途と同じ用途に使用すること。

(6)交換により譲渡する資産の時価と取得する資産の時価との差額が、これらの時価のうちいずれか高い方の価額の20%以内であること。

この交換特例を使って取得した資産は、交換により譲渡した資産の取得時期および取得費を引き継ぐことになります。

上記の例でいうと、交換により取得したB土地の取得時期は、A土地を取得した時期(たとえば30年前)となり、B土地の取得費は、A土地の取得費(たとえば3,000万円)ということになります。

交換した日および交換した時の時価ではない、ということになります。

このことは、その後にB土地を譲渡したときに重要になります。

たとえば、B土地を3年後に5,000万円で譲渡したとします。

3年で譲渡したので、短期譲渡ではないかと思われるかも知れませんが、A土地の取得時期30年前をを引き継いでいますので、所有期間は33年となり、長期譲渡となります。

また、交換した時の時価は5,000万円だとすると、譲渡益は出ないかと思われるかも知れませんが、B土地の取得費3,000万円をを引き継いでいますので、譲渡益は2,000万円となります。

すなわち、交換特例は、交換の時には課税しないが、交換した資産を売却したときに課税するという、課税の繰延べの制度、ということになります。

ただし、一点注意しなければいけないのは、交換したときにA土地に譲渡損が出る場合です。

上記の例でいうと、A土地の取得費は3,000万円ですが、交換した時の時価は2,500万円だった、というような場合です。

この場合は、交換したときに譲渡益は出ませんので、交換特例の対象にはなりません。

譲渡損ですので、特例を使わずとも税金は出ません。

そうなると、交換で取得したB土地は、A土地の取得時期および取得費を引き継がない、ということになります。

この場合にB土地を3年後に売却すると、短期譲渡になり、交換時の時価が取得費となりますので、それを上回れば、短期の高い税率での譲渡益課税が行われることになります。

土地建物を交換する場合には、交換によって取得した資産の取得時期はいつで、取得費はいくらなのかを、しっかり押さえておく必要がありますね。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

ようやく涼しくなってきましたね。昼はまだまだ暑いときもありますが、朝晩涼しくなってきたので、クーラーを付けずとも快適な睡眠がとれるようになりました。秋の期間ができるだけ長いことを望みたいですね。

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