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非上場株式の評価の見直し【実践!事業承継・自社株対策】第297号

非上場株式の評価の見直し【実践!事業承継・自社株対策】第297号

2026.04.24

Q:非上場株式の評価の見直しの議論が始まったようですが、どのような経緯でどのような見直しが検討されるのでしょうか。

 

A:つい先日の2026年4月20日より、取引相場のない株式の評価に関する有識者会議が始まりました。

この見直しの発端は、2024年11月6日の会計検査院の検査報告にあります。この報告では大きく次の2点が指摘されています。

 

1.原則的評価方式による評価について、類似業種比準価額は、純資産価額に比べて相当程度低い水準にある。

→類似業種比準価額の中央値は、純資産価額の中央値の27.2%になっている。

 

2.特例的評価方式(配当還元方式)による評価について、還元率10%は近年の金利水準と比べて高い。

→上記還元率は、評価通達制定当時(昭和39年)の金利等を参考にして決められており、その後見直されていない。

 

この報告を受け、今後の有識者会議では、次の4つの観点で見直されるとのことです。

 

1.評価額の「崖」の解消
会社規模の違いによる評価の不均衡を解消し、評価の公平性を確保すると共に、評価額操作の誘因となる評価方式間の乖離を排除する。

2.評価額の「恣意性・操作性」の排除
配当、利益、会社規模の操作などにより、株価を圧縮するスキームを排除し、株価の中立性を確保する。

配当還元方式について、特例的評価の趣旨を踏まえた見直しと、適用株主を作出するスキームを排除する。

3.実務・学術上の進展を踏まえた「今日的観点」からの見直し
・通達制定当時からの金利変動を踏まえ、適正な還元率へ見直す。

・継続企業の前提のもと、個々の企業の収益力等を反映できる評価方法を検討する。

・企業評価に関する学術研究の進展や、税務以外における企業評価の手法等も参考にする。

4.第三者への事業承継等の動向も踏まえた評価
・M&Aによる第三者への事業承継の増加と、その際の企業価値評価を踏まえた検討をする。

・継続企業を前提に、純資産価額方式における引当金の取り扱いも含め、実務上の取り扱いを踏まえて検討する。

 

このような方向性で検討していくとのことですので、議論の行方を注目したいと思います。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

上記のように株式評価の見直し議論が始まりましたが、株価が高いため事業承継に苦労している中小企業も多い中、理論が先行して現実を反映しない高い株価になることは、避けて欲しいですね。

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