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役員にも決算賞与を支給して経費に落とせないか【実践!事業承継・自社株対策】第296号

役員にも決算賞与を支給して経費に落とせないか【実践!事業承継・自社株対策】第296号

2026.04.16

Q:今期は会社の業績が良く、従業員には決算賞与を出すことにしました。

当社は3月決算ですが、4月末までに支給すれば、3月決算の経費にすることができるとのことですが、注意点があれば教えてください。

また、役員にも決算賞与を出したいのですが、やはりそれは難しいのでしょうか。

 

A:従業員に対する決算賞与は、期末時点で未払であっても、次の要件を満たしていれば、未払計上した期の損金に計上することが可能です。

 

1.決算日までに支給額を、同じ時期に支給する全従業員に対して、各人別に通知していること

2.通知した金額を、決算日の翌日から1か月以内に、支払うこと

3.通知した金額について、通知した期において、損金として経理していること

 

従業員には、決算日までに「各人別に通知する」ことが重要となってきます。

役員に対しても毎月定額の報酬以外に、賞与的なものを出すことは可能です。

それは、事前確定届出給与を活用した役員賞与の支給です。

これは、事前に税務署に届出をすることにより、役員にも毎月定額の報酬以外に報酬を支給し、損金に算入することができます。

この事前確定届出給与は、期首から3か月の間に決定し、そこから1か月以内に税務署に届け出る必要があります。

そこで、役員に決算賞与的なものを出そうとする場合は、業績が良かった期の翌期首に、事前確定届出給与の届出をし、その後、届出書に記載した日に賞与を支給します。

これにより役員賞与を損金に算入することができます。

ただし、損金に算入できるのは、届出をして支給をした事業年度、ということになります。

業績が良かった前期の損金にすることはできません。
節税対策で役員に決算賞与を出すことはできない、ということですね。

 

なお、損金に落とせなくても会計上、前期の決算に上記の事前確定届出給与に関する役員賞与引当金を計上しておき、翌期にそれを取り崩して支給し、その際に損金に算入したい、と考える会社もあるかと思います。

過去の裁決事例でこれが認められた事例もあります。
ただし、事前確定届出給与はあくまで、届出をする年度の役員報酬ということになります。

したがって、前期にかかる報酬として役員賞与引当金を計上することは、適切な会計処理ではないと考えます。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

4月に入り、新年度の役員報酬を検討する時期ですね。
毎月定額の役員報酬や、本文に書きました事前確定届出給与を決定するのは、期首から3か月以内です。
2か月で決算申告をする会社は、2か月以内に決めた方がいいですね。
これから1年間の事業計画を鑑み、毎月の報酬や賞与的な事前確定届出給与をいついくら取るか、是非、じっくり考えていただければと思います。

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