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実践!相続税対策

遺産共有と物件共有【実践!相続税対策】第747号

遺産共有と物件共有【実践!相続税対策】第747号

2026.05.27

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

先日、弁護士さんのセミナーで、人が亡くなって不動産を共有で相続する場合、遺産共有と物件共有がある旨のお話を聞きました。

あまり意識していなかった面もあるため、改めて勉強になりました。今回はそれを共有します。

 

遺産共有とは、人が亡くなった瞬間から、その遺産を誰にどう分けるかが確定するまでの間、法定相続人全員が遺産全体を「暫定的に」丸ごと共有している状態です。

それに対し、物件共有とは遺産分割が確定して、相続人がそれぞれ独立した持分を持ち、「確定的・永続的に」共同所有している状態です。

したがって、遺産分割が確定するまでは、遺産共有の状態で法定相続分で共有していることになります。

賃貸物件の場合には、その家賃収入も法定相続分で各相続人に帰属することになります。

基本的には遺産分割が確定して、物件共有の状態になったときに、不動産の相続登記をすることになります。

ただ、遺産共有の状態であっても、相続人のうちの1人が、他の相続人の承諾を得ることなく、単独で相続登記を申請することもできるのです。

この場合には、法定相続分で登記することになります。

こうなると、ちょっと厄介ですね。
勝手に相続登記されると、他の相続人は気分を害するでしょうし、争族になってしまう可能性が高いのではないでしょうか?

この状態で、相続登記をした場合、その登記をした人が自分の持分を売却してしまうこともできるようです。

ただ、他の相続人と共有している不動産の持分を買う人は通常いないでしょうから、専門の業者が相場より相当安い価格で買う場合くらいしかない、とは思いますが。

なお、相続人全員が同意すれば、遺産共有の状態で全部を売却することも可能とのことです。

その場合は結局は遺産分割協議書を作成してから売ることになるのかと思います。

遺産共有の状態で登記するのは、次のようなケースが考えられます。

 

・相続登記が義務化されましたので、その期限が迫っている場合に緊急避難的に行う。

・他の相続人に借金があり、債権者がその相続人の持分を差し押さえるために代位登記する場合。

 

同じ共有といっても、上記2つの共有状態があるのだということを、頭の片隅にでも入れておいていただければと思います。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

5月も最終週になってきましたね。5月はやはり3月決算の申告が多いこと、比較的大きな会社が多いことなどで、やはりバタバタする月ですね。
6月からは少し閑散期?になって余裕ができるのかと思います。

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