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実践!相続税対策

相続時に空室がある場合【実践!相続税対策】第514号

相続時に空室がある場合【実践!相続税対策】第514号

2021.10.27

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

アパートやマンションの敷地は、相続税評価において、貸家建付地と呼ばれています。

貸家建付地は、次のとおりの評価方法となり、自用地(自用に使っている土地、更地)よりも評価が下がります。

貸家建付地の評価額
=自用地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

さらに、アパートやマンションの建物の評価額も、次のとおり評価減されます。

貸家の評価額
=自用建物の評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

したがって、更地で持っているよりは、アパートやマンションを建てた方が評価額が下がり、相続税の節税になるわけです。

上記の借地権割合は、国税庁の発表する路線価図に記載されており、都市部の住宅地では、60%あるいは70%であることが多いです。

借家権割合は、一律30%となっています。

借地権割合が60%の場合は、60%×30%=18%、70%の場合は、70%×30%=21%と、アパートやマンションを建てることにより、約20%土地の評価が下がることになります。

建物の方は、自用建物の評価額=固定資産税評価額ですので、それよりも30%低くなります。

ただ、土地も建物も、最後に賃貸割合が乗じられていますので、これに注意する必要があります。

賃貸割合とは、建物の各居室の床面積合計のうち、実際に賃貸されている床面積の割合です。

相続開始時に空室になっている部分があると、その部分は評価減をすることができなくなってしまいます。

ただし、一時的な空室の場合は、その部分は賃貸しているものとすることができます。

一時的な空室の範囲については、国税庁の質疑応答事例に、次のように書かれています。

1.各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されてきたものかどうか

2.賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われたかどうか

3.空室の期間、他の用途に供されていないかどうか

4.空室の期間が課税時期の前後の例えば1ケ月程度であるなど、一時的な期間であったかどうか

5.課税時期後の賃貸が一時的なものではないかどうか

以上の事実関係から総合的に判断する、ということになります。

なお、上記に前後1ケ月と書かれていますが、必ずしも1ケ月ということではありません。

もっと長い期間空室であった場合であっても、上記の中で総合的に判断することが可能です。

また、貸付事業用の小規模宅地特例(200m2まで50%評価減)を、さらに使う場合においても、空室である部分は適用できなくなります。

空室の判断基準は、貸家建付地よりも若干緩い面はありますが、ほぼ同じと考えておいた方が良いかと思います。

以上のように、アパートやマンションの土地建物は評価減ができるのですが、相続時において空室であるとできなくなる可能性がありますので、上記の要件には十分注意しておいてください。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

今日は母校の大学で講義をしてきます。いつもの経済学部ではなく、観光学部の授業ということで、ちょっと反応が違うのかなと、心配&楽しみにしています。

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