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実践!相続税対策

相次相続控除とは?【実践!相続税対策】第743号

相次相続控除とは?【実践!相続税対策】第743号

2026.04.30

皆様、おはようございます。
資産税部の太田遼です。

本日は、短期間のうちに相次いで相続が発生してしまった際に、税負担を軽減できる「相次相続控除」についてお話させていただきます。

 

「相次相続(そうじそうぞく)」という言葉は、あまり聞き慣れないかもしれませんが、これは10年以内に続けて相続が発生することを指します。

たとえば、父親が亡くなってから数年後に母親が亡くなる、といったケースがこれに該当します。

短期間に何度も相続税が課されると、同じ財産に対して二重、三重に税金がかかることになり、相続人の生活基盤が脅かされてしまう恐れがあります。

このような事態を避けるために設けられているのが、今回ご紹介する「相次相続控除」という制度です。

 

この制度を適用するための主な要件は、以下の4つとなります。

1.今回亡くなった人が、前回亡くなった人の相続人であること
※遺言書によって財産を遺贈された人(受遺者)は、相続人ではないため、相次相続控除は適用されません。

2.被相続人(今回亡くなった方)が、その前の相続において財産を取得していること

3.前回の相続から今回の相続までの期間が10年以内であること

4.被相続人が前回の相続で、相続税を納めていること

 

では、具体的にどのくらい控除されるのでしょうか。

控除額の計算は少々複雑ですが、基本的な考え方としては、

「前回の相続で支払った相続税額のうち、今回の相続までの経過年数に応じて、1年につき10%を差し引いた金額」

となります。

 

たとえば、前回の相続から3年後に今回の相続が発生した場合、前回の税額の70%相当額(100%-10%×3年)が控除されるといったイメージです。

つまり、相続が発生した間隔が短ければ短いほど、控除額は大きくなる仕組みとなっています。

実務上注意が必要なのは、被相続人が、前回の相続時に「配偶者の税額軽減」などを利用して相続税がゼロだった場合です。

この場合には、被相続人が前回の相続で相続税を納めていないため、今回の相続で相次相続控除を受けることはできません。

相次相続控除を正しく適用するためには、前回の相続税の申告書を確認し、いつ、誰が、いくら納税したのかを正確に把握することが不可欠です。

特に、ご高齢の方が続けて亡くなられた場合などは、適用漏れが起こりやすいので、必ず確認するようにしましょう。

 

相続が重なることは、精神的にも大変苦痛な時期かと思いますが、この制度は知っているか知らないかで税負担を大きく抑えることが可能です。

適用の判断が難しい場合や、具体的な計算が必要な場合は、ぜひ専門家にご相談いただければと思います。

《担当:資産税部 太田 遼》

編集後記

本日は「昭和の日」ですね。今日からゴールデンウィークに突入という方も多いのではないでしょうか。
皆さまはどこかにお出かけはされますか?
私は連休中に美味しいものをたくさん食べて、休み明けの活力にする予定です。
連休中はお出かけされる方も、家でゆっくりされる方も、日頃の疲れを癒してリフレッシュしていただければと思います。

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