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実践!社長の財務

中小企業でも内部けん制を【実践!社長の財務】第176号

中小企業でも内部けん制を【実践!社長の財務】第176号

2007.03.19

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

ようやく年間最大の繁忙期である確定申告が終わりました。
できるだけ早く終わらせたいのですが、いつもギリギリになってしまいますね。

ノンビリしていて、期限が近づくまでなかなか資料を出さない人、不足資料がなかなか揃わない人・・・そういう方がいつもギリギリになってしまうのですね。
まあ、大体常連の方が多いのですが...

今年は、収入が増えた方が多かったです。
少しは景気が良くなっている証拠でしょうか?

おかげでいつも還付なのが、納付になったり、納付税額がいつもより多かったり、収入が多いのは良いのですが、納税額をお伝えすると、皆、ガッカリしますね。

源泉徴収がされていない収入だったり、何箇所からも給与がある場合などは、どうしても源泉徴収が不足してしまうことが、多いです。

源泉徴収されていても、多少でも還付があると嬉しいと思いますが、同じ位の収入であっても、源泉が少なくて納付になると、すごく税金の重みを感じてしまうのですね。

毎月の手取りが減ってしまうのは、多少残念ですが、確定申告で大きく税金が不足(納付)するよりは、いいのかなと思います。今年は、特にそんな印象を持ちました。(実は、一番ガックリしていたのは、自分だったりしています...)

 
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

中小企業でも内部けん制を

上場を目指す会社であれば、まずは社内の体制整備として、内部けん制の仕組みを入れます。

たとえば、お金の出し入れを行なう人と、その出金の伝票を書く人は、別な人がやる、決して1人ですべてを行なえるようにはしない、ということです。

これはお金を動かす場合だけではなく、商品の入荷や出庫など、様々な動きについて、複数の人がからんで、相互に確認できるようにするわけです。

これにより、事前に間違いをなくすとともに、不正が起こらない信頼できる組織を作っていくわけです。

この内部けん制は、人は信用できないものだから、決まりを作って、不正を監視する...というような性悪説から来ているように思われがちです。

したがって、会計監査などのない中小企業では、ギスギスするようなことはなかなか導入しないのですね。

社長は、「うちの経理は信頼できるから大丈夫。」とか、
「面倒だし、あまり口を出すのはいい気がしないだろう...」などでやらないし、

経理の方は、「いちいちチェックするなんて、信用してくれてないの?」などと思ってしまうでしょうね。
 
ということで、ほとんどの中小企業・小規模企業では、内部けん制はやっていないと思います。

では、この内部けん制というのは、どういう意味があるのでしょうか?

実はこれは、経理の人を疑っているのではなく、むしろ責任を免除、回避してあげることなのです。
責任がないことを証明してあげる、優しいシステムなのです。

どいうことかと言うと、

たとえば、毎日の現金残高を確認する場合、経理の人がお金を数えて、経理部長が確認をする、帳簿の残と金庫の残が合っていれば、部長が確認印を押します。

これにより、経理担当者の責任はそこで、完了です。
経理部長が、合っている、間違いない、と確認したのですから、その後の責任は、経理部長に移ったことになります。

その後に、何か間違いがあったとしても、それは経理部長の責任になるのですね。

内部けん制とは、そういうような意味があるのです。
担当者1人の責任にはしないよ、ということなのですね。

これを理解できれば、内部けん制は中小企業でも、監査がなくても是非、やっておくべきですね。

その意味で内部けん制は、経理の人をはじめとして、会社の社員を守る、罪を作らせない、優しいシステムである、ということなのです。

編集後記

昨日は、大学の後輩が入っている合唱団の発表会に行ってきました。
同好会か何かの発表なのかなと思っていたら、何と1,300人入るホールが満員になる程の集客力に、ビックリしました。
 
内容もとてもレベルが高くて、合唱あり、ソロあり、踊りあり、ととても楽しませていただきました。
たまには、こういうものを聞きにいくのもいいですね。

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