東京メトロポリタン税理士法人

お問い合わせ

〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビルディング17F

  1. HOME
  2. メールマガジン
  3. 実践!社長の財務
  4. まずは、内部留保を貯めていくこと【実践!社長の財務】第139号

実践!社長の財務

まずは、内部留保を貯めていくこと【実践!社長の財務】第139号

まずは、内部留保を貯めていくこと【実践!社長の財務】第139号

2006.07.03

おはようございます。税理士の北岡修一です。

今年は早くから税制改正論議が盛り上がっていますね。
いつも抜本改革といいながら、押し迫らないと本格的な討議ができない、結果、抜本改革とはとても言えないものとなっている...

是非、今年以降は、税制がどうあるべきなのか、抜本改革を示して欲しいものですね。
これからの税調議論に注目です。

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■  
■□  まずは、内部留保を貯めていくこと
■■  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

先々号で、私どものミッションとして、次のような項目を上げました。

1.会計を良くすると、会社が良くなる!
2.数字を公開すると、会社が元氣になる!
3.税金を払わないと、内部留保が貯まらない!

今日は、この3番目についてお話します。

「税金を払わないと、内部留保が貯まらない!」

これについては、このメルマガでは、もう何度も言っているかも知れません。(またかと思っても是非、お読みください)

内部留保を貯める、ということは、最終的には「キャッシュを貯める」ということになります。

キャッシュを貯めていくと、会社は万能になってきます。
いろいろな手を打ちやすくなります。

お金を心配しないで、戦略立案、ビジョンの追及に専念できるようになります。

お金の心配をせずに、余裕の経営ができるわけですね。
中小企業にとっては、是非、このような状況を目指して欲しいのです。

そのためには、税金を払って払って内部留保を貯めていかないといけません。

一見、税金を払うと、キャッシュがなくなるような気がします。

でも、本当に儲かっている会社であれば、税金を減らそうとしたら、どこかの段階で必ずキャッシュアウト(現金の流出)が伴ないます。

節税=キャッシュアウトです。

たとえば、100の利益が出た場合、節税のため50の経費を使ったらどうなるでしょうか?

<例>
★節税した場合

 節税前利益   100
 節税経費    ▲50
 ────────────
 節税後利益    50
 税金(40%)   ▲20
 ────────────
 節税後現金    30

★節税しない場合

 利益      100
 税金(40%)   ▲40
 ────────────
 納税後現金    60

上記のように、明らかですよね?
節税しない方が、現金はたくさん残ります。

したがって、無理に節税のための現金など使わない方がいいわけです。
無理矢理考えた経費に、あまり会社のためになるものがあるとは思えません。

この納税後の利益が、内部留保になってくるわけです。

まずは、この内部留保を、投下した資本金の10倍を目指して積み上げてください。
 
そのくらいを、目標にしてください。

そうするとすごい会社になりますよ。

自己資本比率も、最低でも50%以上、場合によっては80%以上になってきます。

これは、強い会社になりますね。
銀行からお金を借りる必要はないかも知れませんが、
銀行から、「借りてくれ、借りてくれ。」状態になるでしょうね。

いろいろな事業展開ができるようになります。

決算になって、「法人税を払いたくない、何とかしてくれ。」
なんていうのは、器の小さい経営者ですよ。

目先しか見ていない経営者です。

なぜ、税金が払いたくないのか...?

単純に税金はもったいないと思っている人と(ちょっとレベルが低い!)
納税資金がない、という場合があります。

後者の場合は、よくありますね。その気持ちはわかります。

税金を払おうにも、仕入れ資金や、運転資金、事業拡大資金にお金がまわってしまっているので、手元現金がないのです。

この対策は、普段からキャッシュを増やす経営をしていくしかないですね。

すなわち、
・回収を以下に早くできるか、
・在庫や、先行支出などをいかに減らせるか、
・できるだけ、資産を保有しない経営をすることができるか、
・支払いは、資金繰りに応じた無理のない支払いができるか...
・いかに経費をすくなく経営できるか...

など、普段の経営から、手元キャッシュを増やすよう、B/Sとにらめっこしていくのです。

そのようにして、キャッシュを増やす努力をしていくしかありません。

期末だけの節税に頼っていては、内部留保を貯めることはできないのです。

税金を払うことは、社会への貢献であり、

それ以上に、「自社の成長のため」であることを、よく認識して経営をして欲しいと思います。

決して私は、税務署の回し者ではないですからね!(笑)

編集後記

巨人、やっと連敗脱出しましたね...
それにしても、視聴率下がっているところに、この連敗じゃあ、巨人戦は、ゴールデンタイムのお荷物になってしまいそうですね...
正直、私も見たいと思わなくなってきたし。

メルマガ【実践!社長の財務】登録はコチラ
https://www.mag2.com/m/0000119970.html

税務・財務・経営のご相談はお問合せフォームへ

税理士セカンドオピニオン

<< 実践!社長の財務 記事一覧