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実践!社長の財務

公私混同を戒める【実践!社長の財務】第140号

公私混同を戒める【実践!社長の財務】第140号

2006.07.10

おはようございます。税理士の北岡修一です。

めずらしく冒頭にヘッダー広告を載せましたが、家づくりを考えている方には、このセミナーはお奨めです!

これは、ハウスネットギャラリー(ネクストアイズ株式会社主催)が、やっているセミナーですが、実はこの会社、うちのお客様です。
お客様だから推薦しているだけでなく、
ここの代表者 小野さんの家づくりにかける情熱がすばらしいからです。

会社を作ってまだ2年弱ですが、150社にも達する工務店、ハウスメーカー、建築家、家づくり関連業者を組織し、その方にあった最適の家づくりを支援する会社です。

どこの系列にも属していませんから、100%家を建てる側に立ってアドバイスできるんですね。家づくりを考えている方、必見です!
→ http://www.hng.ne.jp/fear_shinjuku2/index.html
 

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

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■■  
■□  公私混同を戒める
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中小企業の経営者にとって、100%公私混同がない、と言い切れる会社は、極めて少ないのではないでしょうか?

小さなことまで入れると、何かしら公私混同が生じてきている...
というのが、一般的な中小企業の実態です。

だから、ちょっと位はいいのでは? という話ではありません。

「会計を良くすると、会社が良くなる!」というミッションを、前号、前々号と掲げていますが、

この”公私混同を戒める”ということが、まずはその第1歩になります。

公私混同になってしまう、根本的な理由は、

『この会社の最終的な責任は、すべて自分がとる。
いざという時には、私財を投げ売ってでも、会社にお金を入れるのだから、この位はいいじゃないか...』

ということではないでしょうか?

確かに、中小企業の経営者はそうですね。
すべての責任は自分にきます。
そして、その位の覚悟を持っていないといけません。

でも、最終責任を取ることと、個人的なお金を会社に出させることは、まったく別の話...

経営者の都合のいい解釈です。

自分ひとりでやっている会社で、自分の代で終わり、ということであれば、それでもいいのかも知れません。

でも、ひとたび社員を入れ、夢や目標を語っているのであれば、そういう訳にはいきません。

会社とは、本来「継続企業」です。
個人は死んでしまえば終わりですが、法人はたとえ経営者が死んだとしても、新たな経営者のもとに、継続していくべきものです。

そのような「継続企業」を作ることが会社の本来の目的ですから、自分が出すんだから...
というような個人レベルで考えてはいけないのです。

継続していくことを、前提に考えないといけないのです。
たとえ小さな会社であっても...

そうでないと、社員は本当のやる気が出てこないですね。
社長の個人会社で終わるというのであれば...

とは言っても、公私混同の境目というのは本当に難しいものです。

交際費といっても、遊びの飲食なのか、将来仕事につなげるための飲食なのか...
車もどこまで会社の業務用なのか、個人の生活や 趣味の部分は、ガソリン代や修理代はどのように負担するか...
などなど。

税務署には、いくらでもうまく説明できるものです。
その点は税理士さんもうまく言ってくれるでしょう。
私も、ずい分説明しました。(笑)

でも、本当は自分はごまかせませんよね。よくわかっていると思います。

そこで、公私混同の最も良い判別法をお教えしましょう。
経営者自ら判定する方法です。

それは、
・社員にきちんと説明できるものか? 納得してもらえるものか?
◎将来の経営者に、やってもらいたくないものかどうか?

決して、税務署ではないのです。
社員や将来の経営者が、判断基準です。

 
特に将来の経営者。
現実的に決まっている人がいても、まったくいなくても、そういう人を想定したとき、今の自分と同じことを堂々とやっていもいい、というものが、公的なものです。

これは、もう経営者によって違うでしょうね。

違っていいと思います。
所詮、公私混同というのは、主観であり、自分自身の心が決めることですから、経営者によってその範疇は異なるでしょう。

中小企業、未上場企業の経営はそれでいいのだと思います。
(上場企業やそれを目指す会社は、他の目<監査人や株主など>が判断基準に入ってきます)

その「自分の心の基準」によって、是非、公私混同を戒めてもらいたいと思います。

この公私混同を戒める、というのは、決して経費を節減しよう、という話ではありません。

経営者にその意識を持ってもらいたい、ということです。

「意識して、公私混同を戒める。」

これをやっていくと、経営者の考え方が変わってきます。
会社の将来を考え、組織や人を育てることを考えるように思考回路が変わってきます。

それが重要なんですね。

公私混同しているうちは、自分のことしか考えていない、っていうことです。

経営者が、将来のことや社員の幸せ、会社の継続を考えるようになると、本当にいい会社になると思いますよ。

それが、「会計を良くすると、会社が良くなる!」 ということの意味なんですね。

編集後記

公私混同...えらそうなことを言いながら、私も意識していかないと、と自分で思います。

自分の「心の基準」をぶれないように持つことが大事ですね。
  
そのためには、やはり社員には数字を公開するってことですね。
これについては来週考えてみます。

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