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債務超過会社の会社分割【実践!事業承継・自社株対策】第303号

債務超過会社の会社分割【実践!事業承継・自社株対策】第303号

2026.06.05

Q:当社は、私がすべて株式を所有し、代表をやっている中小企業です。現在の財務状況は債務超過に陥っており、そのほとんどの債務は私からの借入金です。

会社分割により新会社を作り、債務および不採算事業を切り離したいのですが、債務超過でも会社分割はできるのでしょうか?
また、その場合の会計処理などはどうなりますか?

 

A:債務超過であっても会社分割は可能です。

ただ、切り離したとしても、債務は残りますので、会社分割後どのような事業運営をしていくのか、最終的に債務はどうするのか、を考えておかなければなりません。

会社分割も分社型にするのか、分割型にするのかで会計処理なども違ってきます。

債務を新設会社に引き継ぐ会社分割は、引き継ぐ負債の方が多いので、貸方に差額が出ます。

分社型であれば、既存の会社(分割会社)の負債の部に組織再編により生じた株式の特別勘定として残りますので、債務超過が解消されるわけではありません。

分割型分割の場合は、貸方の差額は純資産の部に計上されることになります。

なお、オーナー会社の場合はある意味自由に組織再編ができますので、その手法によっては税務上問題が起こる可能性があります。

この場合、考えられるのは分割会社の債務がなくなることで、債務免除益が発生しないか、ということです。
これらも踏まえて慎重な検討および実行が求められます。

会社分割も1つの方法ですが、まずは現在のオーナーからの債務について、債務免除などを検討してみてはいかがでしょうか?
繰越欠損金の範囲内であれば、法人税がかからないで実行することができます。

さらには、不採算事業からの撤退や、それに伴う損出しでさらに債務を免除するとか、不採算事業の事業譲渡などは考えられないかなど、会社分割以外にも様々な方策を検討してみてはいかがでしょうか。

《担当: 北岡 修一》

編集後記

最近、自社株に関する相談が非常に多いですね。
事業承継税制の特例も来年末に期限が迫ってきており、改めて事業承継を検討する方が増えてきているように思います。
特例を使うか、その後の一般の事業承継税制も少し変わりそうだし、非上場株式の評価も改正になっていきそうだし、本当にこの1,2年は慌ただしくなりそうですね。

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