不動産 税金相談室
孫への相続時精算課税による贈与【不動産・税金相談室】

2026.10.20
Q 本年マイホームを購入しようと思っていますが、昨今の不動産価格の高騰により、希望する物件を購入するのが難しくなってきています。
家族に相談したところ、祖父が支援してくれるという話が出てきました。数千万円の支援になるため、相続時精算課税を使おうと思いますが、孫が使うのはあまり良くない、という話もありました。
具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか?
A マイホームの購入資金であれば、まずは、住宅取得等資金贈与の非課税制度を検討してはいかがでしょうか?
この制度は、祖父からの贈与でも適用を受けることができます。
具体的には、18歳以上の子や孫が、親や祖父母など直系尊属から居住用家屋の取得に充てるために金銭の贈与を受けた場合は、省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円まで非課税となります。(この制度は現時点では、令和8年末までとなっておりますが、 延長される可能性も高いため、制度の適用期間にご注意ください)
それを超える金額の贈与を受ける場合は、相続時精算課税を使うのも一法です。
相続時精算課税は、2,500万円まで贈与税がかからずに、贈与を受けることができます。ただし、相続時精算課税により贈与を受けた金額は、贈与者の相続があった際には、相続財産に加算し、相続税で 精算する必要があります。
孫が相続時精算課税を使う場合のデメリットは、ここにあります。
というのも孫の相続税の計算においては、通常の相続税に2割が加算されることになっているからです。すなわち、相続税が1.2倍になるということです。この2割加算は、亡くなった方の配偶者と一親等の血族(子や親)以外の方が財産を取得した場合に適用されることになっています。
孫は一代相続を飛ばすことになりますので、相続税が高くなっている、とも言えます。
さらに孫の場合は、相続人ではありませんので、相続により他の財産を取得することができません。したがって、相続税がかかる場合であっても、その納税資金を相続することができません。
その辺りも考えておく必要があります。
なお、祖父の財産が、相続時精算課税による贈与財産を含めて相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下の場合には、相続税はかかりません。
したがって、この場合は、相続時精算課税の適用を受けても相続税はかからないことになります。
最後に、孫への大きな贈与を行う際には、他の相続人にも影響を与えますので、その点も十分配慮をする必要があります。
≪担当:税理士 北岡 修一≫
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