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借入金を返済すると株価が高くなる?【実践!事業承継・自社株対策】第310号

借入金を返済すると株価が高くなる?【実践!事業承継・自社株対策】第310号

2026.07.23

Q:当社は父が創業した会社で、40人規模の卸売業を営んでおります。私が後継者として、今後株式の承継をしていく予定です。
株式の評価については、大会社ということで、類似業種比準価額で評価しています。

会社を引き継ぐにあたっては、借入金が多くこれを減らしていきたいと考えています。ただ、借入金を減らすと株価が高くなってしまうから得策でないと、父から言われています。

類似よりかなり高い純資産価額を加味しなければいけないとのことですが、これはどういうことなのでしょうか。

A:ご質問のとおり、非上場株式の評価上、大会社になると類似業種比準価額一本で評価することができます。

大会社ではなく中会社や小会社になった場合は、純資産価額を加味して評価しなければなりません。

従業員数が70人以上の場合は、無条件に大会社となります。

ただ、貴社の場合は40人とのことですので、この場合は、総資産基準または取引金額(売上高)基準で、会社規模の判定をすることになります。

借入金を減らすと大会社でなくなる、ということですので貴社の場合は、総資産基準で大会社になっているものと思われます。

卸売業の場合は、総資産額が20億円以上あれば、大会社となります(かつ従業員数35人超)。
恐らく現在はそのような状況ではないでしょうか。

この総資産価額は、直前期の決算額(帳簿価額)ベースで判定します。借入金が多い状況であれば、総資産価額も多くなっているので、それにより20億円を超えているのだと思われます。

確かにお父様の言うとおり、借入金を減らすと総資産価額が減り、大会社でなくなるのかも知れません。

ただ、貸借対照表を見直し借入金を減らしていくことは、貴社の財務体質を強くしていくことにつながりますから、方向性は間違っていないと思います。

会社規模の判定についても、総資産価額だけでなく、従業員数や売上高も判定基準となっています。

これらの数値もにらみつつ、将来の会社のあるべき姿、決算書をどのように変えていくのか、その場合の株価はどうなるのか、大会社でいるためにはどうしたらよいのか、是非、じっくり考えていただければと思います。

《担当: 税理士 北岡 修一》

編集後記

会社規模の判定表は、検索すればすぐに出てきますので、是非、皆様も自分の会社がどの位置にいるのか、自分でやってみると良いと思います。この判定により株価がかなり変わってきます。
このあたりも、現在、有識者会議で検討されているところであり、変わってくる可能性もありますが。

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