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非上場株式の評価方式見直しの方向性(7)【実践!事業承継・自社株対策】第321号

非上場株式の評価方式見直しの方向性(7)【実践!事業承継・自社株対策】第321号

2026.10.08

Q:第6回有識者会議において、残余利益方式で評価しない特定の評価会社については、どのような議論がされたのでしょうか。

 

A:特定の評価会社における個別論点として、次のような議論がされました。

1.特定の評価会社の対象範囲
(1)株式の価値の大半を保有資産の価値が占めると考えられる会社
・資産管理会社(資産保有特定会社)

(2)残余利益方式での評価が技術上困難と認められる会社
・組織再編直後の会社
・開業後5年未満の会社
・開業前の会社

(3)残余利益方式の前提である継続企業の前提に疑義がある会社
・休業中の会社

(4)残余利益方式の前提である継続企業の前提を欠いている会社
・清算中の会社

 

2.資産管理会社(資産保有特定会社)について
●資産管理会社は、純資産価額により評価する

<資産管理会社に該当するかどうかの判定>
(1)「特定資産」合計額の総資産に対する保有割合により行う
※現行制度のように、土地・株式ごとの保有割合により、それぞれ行うのではない

(2)事業承継税制の「資産保有型会社」および「資産運用型会社」を参考に形式基準を設定

(3)割合の判定は時価に洗替えをした上で行うのではなく、簿価のままで行う

<対象資産の範囲>
イ.有価証券等
ロ.現に自ら使用していない不動産
(有休不動産、第三者に賃貸している不動産等)
※リース取引により保有する資産等も対象とすることとしてはどうか
ハ.ゴルフ会員権等
ニ.現金、預貯金その他これに類する資産
(保険積立金、同族関係者への貸付金・未収金等)
※ただし、現金、預貯金等のうち、運転資金等については対象外
とすることとしてはどうか
ホ.絵画、貴金属等

<該当基準>
・資産保有型会社 特定資産の簿価合計/総資産簿価 ≧ 70%
・資産運用型会社 特定資産の運用収入/総収入金額 ≧ 75%
※いずれかに該当する場合

上記の基準のほか、資産比率が特定資産に偏る業種(不動産賃貸業等)について、単に資産の保有・管理を目的とする会社(資産管理会社)と区別する場合、どのような基準を設けるべきか。

 

3.適用する純資産価額方式
●特定の評価会社の区分に応じ、最も実態と整合する評価方式として適用する純資産価額方式を使い分けることも考えられる。

(1)資産の保有・管理することを主たる目的とする会社
⇒ 個人での財産所有との均衡を図るための純資産価額方式
・資産管理会社(資産保有特定会社)

(2)残余利益方式での評価が技術上困難な会社
⇒ 会社財産に対する持分としての純資産価額方式
・組織再編直後の会社
・開業後5年未満の会社
・開業前の会社

(3)継続企業の前提に疑義または前提を欠いている会社
⇒ 清算価値(に準ずる)評価としての純資産価額方式
・休業中の会社
・清算中の会社

 

評価会社の実態に合わせて、純資産価額方式を使い分ける方向で進みそうです。

それぞれどのような計算方式になるのか、次回以降の会議に注目です。

《担当:税理士 北岡 修一》

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