実践!相続税対策
財産債務調書を忘れずに【実践!相続税対策】第744号

2026.05.06
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
確定申告も終わりGW楽しんでいる方も多いかと思います。
ただ、財産債務調書を出し忘れている方がいるかも知れません。下記チェックしてみてください。
財産債務調書は、次のいずれかに該当する方が税務署に出さなければいけない調書です。
義務なので、出し忘れるとペナルティもあります。
・所得が2,000万円超で、財産が3億円以上ある方
・所得が2,000万円超で、有価証券等が1億円以上ある方
・財産が10億円以上ある方
財産の額は、いずれも昨年12月31日時点における額です。
この調書を、6月末までに作成して出さなければなりません。まだ、時間がありますので、該当しそうな方は今から準備していけば、十分間に合います。
財産は基本的にすべての財産が対象になる、と思っていただいた方がよいかと思います。
その上でいくつか注意点を書きます。
所得は退職所得以外の所得を合算した額です。
収入ではありません。給与所得控除や必要経費を控除した所得の合計です。
財産は基本3億円以上の方が対象になりますが、有価証券だけで1億円を超える場合には、対象になってきます。
この有価証券には、自社株も含みますので、会社を経営している方は、すぐにオーバーしてしまうかも知れません。ここが要注意ですね。
また、たとえば一線を退いて、フローの所得は2,000万円もないけれども、資産が10億円を超えている方は、提出の対象となってきます。
自社株や不動産などを多く持っている方は、10億円を超えてしまう可能性もあります。
ここで注意しなくてはならないのは、借入金は控除しないで判定する、ということです。
借入れをしてアパートやマンションなどを所有している方は、資産の額だけで3億円や10億円を判定する、ということですね。
財産債務調書という名称なので、財産から債務を引いた額で判定すると思いきや、そうではないということです。
では、不動産はどのように評価するかというと、いくつかの方法が認められています。
本来は時価なのですが、見積価額も認められています。
その見積価額は、固定資産税評価額によることができます。
路線価等による相続税評価額でも構いません。
基本的には固定資産税評価額が低くなるでしょうから、それによれば良いかと思います。
自社株(非上場株式)はどうでしょうか?
基本的には売買実例価額によります。ただ、非上場株式の場合には売買実例などはほとんどありません。
この場合には、直近の決算の帳簿価額による純資産価額によります。
財産評価基本通達による評価(相続税評価)でも良いことになっています。
それぞれの財産については、評価方法や記載方法などは国税庁のQ&Aに詳しく出ていますが、不明な点は我々税理士、税理士法人に確認してもらう、作成を依頼した方が良いと思います。
では、この財産債務調書を提出しないとどうなるのでしょうか。
まず、この調書が提出されている場合は、税務調査等により所得税や相続税の申告漏れなどがあった際に、過少申告加算税等が5%軽減されます。
逆に提出がない場合は、所得税に対する過少申告加算税等が5%過重されます。
税務調査等はなかなかないかも知れませんが、ついうっかり臨時的な所得を見落としてしまうこともあるかも知れません。
そのような時に追加で加算税が取られることのないよう、財産債務調書をしっかり出しておきましょう。
《担当:税理士 北岡 修一》
編集後記
GW最終日ですね。今年は途中途中で予定があり、遠出をしなかったのでNetflixを結構見ましたね。話題の地獄…も(笑)。
明日からの試運転で今日はPCでできる様々業務?をやっております。
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