東京メトロポリタン税理士法人

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実践!社長の財務

高収益企業を目指そう【実践!社長の財務】第269号

高収益企業を目指そう【実践!社長の財務】第269号

2008.12.29

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

今年最後のメルマガになりました。
いよいよ残すところ今年もあと3日。先週末あるいは今日で仕事納めになる会社がほとんどかな、と思います。

皆様、本年1年いかがでしたでしょうか?
後半、あるいは残り3ヶ月で大変な状況になってしまった会社も多いかも知れません。

しかし、ここでしばし1週間の休憩。しかも年末年始、じっくりこれからのことを考えられる時期ですね。

今は辛抱の時期かも知れませんが、抜けないトンネル、去らない嵐はないはずです。
夢や目標に向かって、どうしたら実現できるか、考えに考え抜くことが大事です。鮮明に達成までの道筋がイメージできるまで...

それを、じっくりできるのが、年末年始だと思います。
その時に大事なのが、私の尊敬する稲盛和夫氏の言葉、

『動機善なりや、私心なかりしか?』 です。

自分の利益、都合のいいことばかり考えて、いくら目標達成の道筋を描いても、決して真の成功はしないはずです。

私心なく、お客様のため、社員のためになることを考えてこそ、結果として目標を達成することができるのでは? と思っています。

私も、それ程立派なことを言える人間ではありませんが、だからこそ上記の言葉を、少しでもできるよう、自分に言い聞かせていきたいと思っています。

是非、皆様よいお正月をお迎えください。

絶対に数字を操作しない

経営者、特に中小企業の経営者の方は、「絶対に数字を操作しない」と、決めてはいかがでしょうか?

私は、自分の会社については、そう決めています。

操作と言っても、不正ということではなく、決して法律に違反するようなことばかりではありません。

決算の時に、どうしても赤字にしたくないので、先に納品させてもらって売上を立てたり、計上すべき未払金などを計上しないで費用を過少計上したり、今までやってきた会計処理の方法、評価方法を今期だけ変えたり、会計処理の方法で合法的な範囲内で、やれることはいろいろあります。

ですので、決して違法なことばかりでは、ないのですが、利益を調整する目的で、そのようなことはしない方が、いいのでは?ということです。

赤字になったら、赤字のまま、ありのままの月次あるいは決算を出す。社長にしてみれば、社員の目、銀行の目、株主の目、そして取引先などに決算書を出す場合もあり、これらの目が気になるわけです。

だから操作をして、何とか繕うわけですね。

社員の前では赤字の決算書を出すのは、社長としてはとても嫌なことです。
社長の能力を疑われるかも知れませんし、社長が尊敬、信頼されなくなる可能性もあります。また、社員のモチベーションも下がるかも知れません。

でも、それが現実なのですから、繕ってもしょうがありません。
むしろ皆で危機感を共有して、今の状態を脱却すべく力を結集した方がいい結果がでると思います。
社長はその位の自信、覚悟を持っていないといけないですね。

一番、経営者がネックにするのは、対銀行です。
赤字にするとお金が借りられなくなる、あるいは返済を迫られる、という恐怖の観念をもっている社長が多いです。

「赤字だって借りられますよ。社長が銀行に今の状態、将来の計画、戦略をきちんと説明すれば...」

と言っても、今の状況、そう甘くはないですね。

私は幸いなことに、あまりお金を借りる必要がない業種ですし、今の法人になって借りたことはありませんから、正直、社長の気持ちは、わからないかも知れません。

でも、決算書を操作して、取り繕ってまで、借りたくはありませんね。
借りられなかったら、借りられないなりの経営をしないといけないと思います。
簡単に言っていますが、それには様々な創意工夫、限界までの努力をしないといけないとは思いますが。

先ほども書きましたが、稲盛和夫氏がテレビ出演した時に、アナウンサーから、「経営理念を曲げざるを得ないときもあるかと思いますが、その時はどうされるのですか?」というような質問がありました。

それに対し、稲盛和夫氏は、「経営理念を曲げなければならないのであれば、その時は会社をつぶします。経営理念を実現することが会社の目的、存在意義なのに、それを放棄するのであれば、会社をやる意味はありません。」

のような(うろ覚えなので、かなり北岡流の言い方になっていると思いますが)返答をされました。

本当に、真の経営者はその位の覚悟なのですね。
自分の信念、理念、を曲げるくらいなら、やる意味はないと...

私は、経営者はこれを見習うべきだと思います。
自分の信念、価値観は一体何なのか?

正しいことをして、世の中の役に立っていこう、ということであれば、決算書を正直に作っていく、というのは最低限のことではないかと思うのですが。

そして、決算書を正直に作り続けている会社は、例外なくいい会社になっています(私の知っている限り)。
その場だけ取り繕っている会社は、いつまで経ってもその程度の会社でしかありません。あるいは、もうなくなってしまっています。

それが、結果です。

ということで、本年最後となりましたが、私がこの職業を行なうものとして、常に思っている根底のことを書きました。

是非、多少でも理解していただける人と、仕事をやっていきたいと思っています。

また、来年も何卒よろしくお願い申し上げます。良いお年をお迎えください。

編集後記

当社は、26日で仕事納めでした。最後は、1日かけて大掃除とファイル整理。毎日掃除はしているのですが、やはり大掃除となるとまだまだやるところが一杯ありますね。

うちの会社では、ブロークンウインドウ理論の話をたまにして、5S委員会などを作って、社内をきれいにすることを心がけています。

きたないところには、きたいないもの、良くないものが集まってくる。

破れたガラスを放置しておくと、部屋がどんどん汚くなり、人の心がすさんできて、荒れた職場になる。その結果、ミスや不正が増えていき会社の業績が悪くなる・・・これがブロークンウインドウ理論です。

犯罪が多く、悪名高かったニューヨークの地下鉄も、落書きを消したら犯罪も減り、快適な環境になったそうです。

また、自転車のカゴ理論というのもあり、放置自転車のカゴにゴミが1つ入ると、どんどんゴミが投げ捨てられて貯まっていくそうです。

きたないものは、きたないものを呼びますが、これをきれいにすればきれいなもの、いいことが寄ってくるんですね。

私どもも様々な中小企業に訪問しますが、業績の良くない会社は、正直、会社がきたないです。これはかなり正比例していますね。(あまりきれいではないけれど、業績のいい会社がありますが、
そこは、社員の元氣が驚くほどいいので、それを打ち消しているのでしょうか?)

むしろ、会社がきたないから業績が悪いのでは? と思いますが、これはかなり当たっていると思います。
常に会社をきれいにしておこう、という皆の気持ちが1つにまとまって決められたことをきちんとやる社風、整理整頓された中でやる仕事はクオリティが高くミスが少なくなります。

ですから、会社をきれいにすることは、業績を良くすることと直結していると思います。
是非、皆様の会社もそのような考えで、清掃、整理、整頓に取り組んで
みてはいかがでしょうか?

今日は、休みなのでちょっと長くなってしまいました。
来年もよろしくお願いいたします。

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