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株式評価見直しの具体案・方向性【実践!事業承継・自社株対策】第305号

株式評価見直しの具体案・方向性【実践!事業承継・自社株対策】第305号

2026.06.19

Q:先週、取引相場のない株式の評価に関する有識者会議の話がありましたが、今後の評価の見直しはどのような内容になるのでしょうか。

 

A:有識者会議もまだ3回目ですので、具体的な見直しの内容が固まったわけではありません。

ただ、今回は日本税理士会連合会から、見直しの具体案、方向性が出されていますので、参考になるかと思いますので、下記に紹介します。

 

1.継続企業を前提とした評価の安全性考慮
収益性を重視した「収益還元的」な評価方式(恣意性を排除するために法人税の課税所得ベース)への移行を検討。
大幅な負担増となる場合には、事業用資産は売却できないこと等を踏まえ、一定の評価減制度など事業承継の支援措置が必要

2.税務上の簿価純資産価額の採用と退職給付債務の控除
時価純資産(清算価値)ではなく、税務上の簿価純資産価額の採用を検討。
時価純資産を採用する場合には、確実な退職給付債務・資産除去債務等を適正に減価要素として控除する。

3.事業承継税制との一体的議論
株価評価と事業承継税制は実務上深く関連するため、別々ではなくそれぞれの趣旨を踏まえた「一体での議論」が不可欠。

4.納付の円滑化(発行会社への譲渡に係る特例)
相続税納税のために発行会社へ非上場株式を譲渡した場合の所得税非課税措置等を創設すべき。

 

税理士会から出すだけあって、さすがに実務的な案ですね。
過度に実務的な負担が大きくならないように、現実的に計算がしやすいような方向性です。

また、3には特に赤丸が付いており、特に検討しなければならないと強調しているようです。

4も国に物納する場合には税金がかからないのに、会社に譲渡する場合は、みなし配当ではなく譲渡所得になる特例はあっても、課税されることになるので、その点も確かに見直してもらいたいところですね。

以上、今後の検討でどうなるかはわかりませんが、今後の改正の方向性として期待できるのではと思います。

《担当: 北岡 修一》

編集後記

来年末に事業承継税制の特例は終了となりますが、今回の議論なども見ると、特例は終わっても配慮が必要であるとの方向に行くのではないかと、期待したいですね。

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