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共有ビルの立退料を1人が負担した場合【不動産・税金相談室】

共有ビルの立退料を1人が負担した場合【不動産・税金相談室】

2022.08.26

Q 兄弟で貸しビルを1/2ずつ共有しておりますが、この度この土地建物を売却することになりました。
弟は売却に乗り気でなかったのですが、兄である私が立退料300万円を負担することで納得してもらい、売却を進めることになりました。

譲渡所得の申告を行う際、この立退料は私の譲渡費用として、全額控除することはできるでしょうか?

A 民法上、共有物に関する負担は、その持分に応じて負担することになっています。

したがって、立退料300万円は、兄弟で1/2ずつ負担することが原則となります。

兄が全額負担していたとしても、兄が譲渡所得の申告で、譲渡費用として控除できる立退料の金額は、1/2の150万円となります。

残りの150万円は、弟の譲渡費用として控除することになります。

兄は弟に対して求償権150万円を有することになりますが、ご質問の内容によると、その求償権は放棄したことになります。

この場合には、兄から弟に150万円の贈与をしたものとみなされます。
したがって、弟は所得税の確定申告をするとともに、贈与税の申告をする必要があります。

弟が同一年中、他に贈与を受けていなければ、150万円から贈与税の基礎控除額110万円を控除した残額40万円に対して、10%の贈与税4万円が課されることになります。

ご注意いただければと思います。                              

《担当:税理士 北岡 修一》

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