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実践!事業承継・自社株対策

会社分割による事業承継【実践!事業承継・自社株対策】第68号

会社分割による事業承継【実践!事業承継・自社株対策】第68号

2021.09.23

Q:当社は、機械の卸売業と不動産賃貸業を行っています。株式は社長である私が80%程度を持っており、残りは長男、次男を含めた家族が持っています。

2人は対抗心が強く、2人で協力して会社をやっていくことに無理がありそうです。どのような方法が考えられるでしょうか。

A:兄弟で一緒にやっていくことができないようであれば、会社を2つに分けて承継させていくのが良いと思われます。

この場合には、会社分割や、新会社を作っての事業譲渡などが考えられます。

貴社の場合には、家族で100%株式を持っているとのことですので、会社分割の方がスムーズに会社間での事業や資産の引継ぎができるかと思います。

親族で100%株式を持っている会社は、完全支配関係のある会社となり、一定要件を満たすことにより、税制適格の会社分割ができます。

税制適格に該当すれば、簿価で資産を承継することができ、含み益に法人税がかかりません。

将来的には、それぞれの会社の株式を、長男と次男に渡していくことを考えると、分割型の会社分割をすることになります。

分割型分割の場合は、分割元の会社の株主構成が、そのまま分割承継会社に引き継がれます。すなわち、分割後は、分割元の会社と分割承継会社の株主構成は、同じになります。

(その他に、分割承継会社が、分割元の会社の子会社になる形態の分社型分割があります)

分割型分割で、分割承継会社として新しい会社を作ることを、新設分割型分割といいます。

(その他に、既存の会社に分割する事業をくっつける(吸収する)吸収分割という手法もあります)

会社分割をするには、どの事業を別の会社として分割するのかなどを、分割計画書等に明確に記載する必要があります。

その上で、分割する事業に必要な資産負債を分割承継会社に承継していきます。

なお、分割型分割をすることにより、分割承継会社の株式を株主は取得することになります。

この株式の取得は、いわゆるみなし配当ということになりますが、税制適格分割に該当する場合は、みなし配当に対する課税は行われません。

税制適格になる要件としては、完全支配関係がある場合は、株主に金銭等を交付しないこと、分割型分割の場合には、さらに、分割承継会社の株主構成が分割元の会社と同じになること(按分型要件)。

そして、会社分割後も、完全支配関係が継続することが見込まれている必要があります(継続要件)。

なお、分割後に兄弟それぞれの100%会社にするためには、兄弟それぞれが持つ、両者の株式を整理していく必要があります。

そのために、それぞれが譲渡し合うこともありますが、この場合においても、親族による完全支配関係は維持されるため、継続要件には抵触しません。

また、社長の持つ株式は、譲渡や贈与をしていってもよいし、事業承継税制や相続での承継も考えられます。

なお、新設分割をした直後は、新しくできた分割承継会社は、開業後3年未満の会社ということになるので注意が必要です。

この場合には、引き継いだ資産が、通常の取引価額で評価されたり(土地は路線価評価ができません)、類似業種比準方式での評価ができず、純資産価額で評価されます。

したがって、それらを十分考慮して、余裕のある時期に実行することが肝要です。

《担当:税理士 北岡修一》

編集後記

今日は祝日ですが、母校の大学の寄附講座で講義をしてきます。今の大学では、祝日の休みは関係なく授業をやるようですね。祝日を考慮していたら、授業日程を消化し切れないようです。大学へは行きますが、今の時期はオンライン授業になるとこと。せっかく大学に行くのに、後輩に会えないのは寂しいものですね。

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