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実践!相続税対策

共有者の一方が賃貸した場合の空き家特例【実践!相続税対策】第594号

共有者の一方が賃貸した場合の空き家特例【実践!相続税対策】第594号

2023.05.17

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

先週も書きました、相続した空き家を譲渡した場合の3,000万円控除について、共有で相続した場合は、それぞれ3,000万円控除の適用を受けられます。

兄弟で共有で相続した後、空き家を取り壊して更地にし、その後、分筆してそれぞれの単独所有にする現物分割をしたとします。

その上で、兄は売却するが、弟は売却しないで土地を利用するといった場合には、注意が必要です。

たとえば、弟はすぐには家を建てないので、駐車場として貸したとします。

兄は空き家特例を適用すべく、3年内に売却をしたとします。

この売却について、空き家特例3,000万円控除が使えるのでしょうか。

他の要件はすべて満たしているとします。

ただ、相続のときから譲渡のときまで、事業用や貸付用、居住用に利用しないこと、という要件があります。

売却する兄に関しては、この要件は満たしていますが、弟は土地を貸しています。

結論としては、この場合、兄は空き家特例を受けることができません。

相続のときから譲渡のときまで未利用である、という要件は、分筆前の被相続人の居住用土地の全部について満たしている必要があるからです。

弟が土地を貸してしまっているので、未利用の要件を満たさなくなってしまいます。

分筆後、その土地をどうするかは、兄弟それぞれが考えることではありますが、売却して空き家特例を使う場合には、よく話し合っておく必要がありますね。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

2週連続空き家特例を書きましたが、これを使うためには結構要件があるので、注意しないといけないですね。
でも、1人3,000万円は大きいですね。

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