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実践!相続税対策

遺産をいかに平等に分けるか【実践!相続税対策】第749号

遺産をいかに平等に分けるか【実践!相続税対策】第749号

2026.06.10

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

 

相続財産を相続人で分ける(遺産分割)場合、平等に分けるというのは、意外と難しいものです。

たとえば、ある人は不動産を相続し、ある人は現預金を相続したとします。

不動産の評価は、路線価や固定資産税評価額で評価します。
現預金は、当然、そのままの残高で評価します。

相続税の申告における金額は同じくらいであっても、実は不動産の時価は、その評価額よりもずっと高かったりします。

そうなると現預金をもらった人は、不満をいだくかも知れません。

逆に不動産をもらった人は、それを売るわけではないので、時価で評価されても困る、ということになります。

また、不動産同士でも平等でないこともよくあります。

たとえば、不動産の評価額は同じ程度であっても、片方の不動産は小規模宅地の評価減が使える、もう一方は使えない、となると相続税が大きく違ってきます。

特に自宅を相続した場合は、330m2まで80%も評価減できますから、大きく相続税が減ります。

同じ評価額であっても、負担する相続税まで含めれば、不平等だ、という不満が出てくることがあります。

さらに、相続開始時と遺産分割時の価格が違う場合なども厄介です。

遺産分割は法的には、分割時の価格で行います。
ところが、相続税の計算は相続開始時(亡くなった時)の評価額で計算します。

私どもは相続税の申告が専門ですから、相続開始時の評価額で説明しますが、実は分割時には評価額に相当差がついている場合があります。

典型的なのは、上場株式ですね。
特に最近は、急激に株価が上がりましたので、今は相当高いですが、相続開始時にはそれ程高くなかった、ということがあります。

また、相続時は高い時価だったけれども、分割時には下落していた、ということもあります。

こうなるとどのように平等を保つか、というのは結構難しくなります。

基本的には、相続人間の話し合い(分割協議)で、ある程度割り切って、お互いに納得する方法を決めることになります。

その1つとして、代償金を支払う方法があります。財産を多くもらった人が、少ない人にいくらかを支払う、ということです。

それにより、お互いが納得できれば円満に分割協議が決着できます。

税金面でも、贈与の扱いにはならず、相続税の中で精算することができます。

なかなか平等な遺産分割は難しいものですが、基本は相続人の仲が良いことが一番重要なことですね。

仲さえ良ければ様々な解決方法を見出していくことができます。

そういう意味では、それぞれ家庭を持っても、普段からの付き合いというのが大事になってきますね。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

最近株価の上昇が本当にすごいですので、現在起こっている相続でも、その辺りが問題になりそうな案件がありますね。
まだ、上がっているからいいですけど。
これが下がっていたら更に大変かも知れません。

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