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休眠中の会社に役員からの借入金がある場合【実践!事業承継・自社株対策】第254号

休眠中の会社に役員からの借入金がある場合【実践!事業承継・自社株対策】第254号

2025.06.19

Q:父は、2年前まで事業をしておりましたが、年齢のこともあり廃業を決意したそうです。

その時、廃業するにもお金がかかることを知り、会社は解散手続きのみを行い、清算まではしておりません。

会社は、父からお金を5,000万円借りており、その部分が、債務超過となっています。会社にはこの借入金以外に資産負債はほぼありません。

相続をみすえ、株価を把握しておきたいのですが、債務超過の会社の株価は、0円となる認識ですが、間違いないでしょうか。

この会社は、父が25歳の時に設立した思い出の会社とのことでしたので、相続に影響しないのであれば、相続後に清算させようと考えています。

A:おっしゃる通り、債務超過の会社でしたら株価は、0円となります。

この債務超過は、あくまでも会社の資産負債を相続税評価額に置き換えてもなお、資産より負債が多い場合をいいます。

よって、単純に会社の貸借対照表で資産よりも負債が多いことだけで債務超過とならない点には注意が必要です。

特に、土地や有価証券など時価が大幅に上がる可能性があるものには注意が必要です。

ただ、ご相談者様の場合、お父様からの借入金以外の資産や負債はほとんどないとのことでしたので、相続税評価額に置き換えた後でも、債務超過となることが見込まれます。

よって、株価は0円と考えてよろしいかと思います。

ご注意いただきたい事項としては、お父様が会社に貸付けているお金が、相続財産になる可能性が高いことです。

生前に会社を清算させ、貸付金の債権放棄すれば、確実に当該5,000万円は相続財産にはなりません。

ただ、お父様の思い出の会社とのことでしたので、躊躇する面はあるかと思いますが、ないお金に相続税がかかるのもどうかと思いますので、ご検討いただければと思います。

《担当:税理士 青木 智美》

編集後記

梅雨!という時期にはいってきましたね。
1週間天気予報が雨とみると、何か気持ちが落ち込んでしまいます。

ただ、一時期夏のように暑い日差しが、雲で遮られ、暑さが少し抑えられているとプラスに考えていきたいと思います。

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