東京メトロポリタン税理士法人

お問い合わせ

〒163-1304 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4F

  1. HOME
  2. メールマガジン
  3. 実践!相続税対策
  4. 相続時精算課税とは【実践!相続税対策】第494号

実践!相続税対策

相続時精算課税とは【実践!相続税対策】第494号

相続時精算課税とは【実践!相続税対策】第494号

2021.06.09

おはようございます。
税理士の稲吉茂です。

今回は、相続時精算課税制度について考えていきたいと思います。

相続時精算課税制度とは、60歳以上の直系尊属(祖父母や父母)から、20歳以上の直系卑属(子や孫)への贈与を行った場合に、適用できる制度です。

贈与税の申告期限までに、相続時精算課税制度を選択して申告をすると、贈与財産の価額から2,500万円まで控除することができます。

2,500万円を超える贈与を受けた場合は、それを超過した部分について、一律20%の税金を納めることになります。

相続時精算課税制度は、名前のとおり、贈与を受けた財産を相続時に精算する必要があります。

すなわち、贈与者の相続が発生した時に、他の相続財産と合わせて相続税の申告をしなければならない、という大きな特徴があります。

その際には、納付した贈与税がある場合は、相続税から控除することができます。

相続時精算課税制度を適用した財産を、相続財産に加算して計上する金額は、相続時の価格ではなく贈与時の価格となります。この点は非常に大きな要素です。

相続時に価格が上がっている財産であっても、相続税の計算上は、贈与時の低い価格で計算することができます。

逆に、相続時に価格が下がっていても、万が一無価値になっていたとしても、贈与時の価格で相続税を計算しなければなりません。

また、一度、相続時精算課税制度を適用して申告すると、この制度を適用した贈与者と受贈者の贈与に関しては、暦年課税に戻すことはできません。

すなわち、年間110万円の基礎控除が無くなってしまいます。

その代わりに、累計で2,500万円までは贈与税はかかりませんが、累計で2,500万円を超えると、上記のとおり20%の贈与税がかかってくることになります。

したがって、相続時精算課税制度を選択した場合は、贈与を受けた年は、納税が発生してもしなくても、必ず申告をする必要があります。

2,500万円までの残高がいくら残っているか、明らかにしておかなければならないからです。

この点についても、気を付けなくてはいけません。

それでは、相続時精算課税制度は、どのような場合に効果があるのでしょうか?

たとえば、将来値上がり益が見込める財産を、子孫に移転する場合です。

近い将来に、大規模な開発が予定されている土地を所有している場合などです。

相続の発生が、開発終了後で土地の価格が大きく上がってしまうと、当然、相続税評価額も上がります。

このような場合に、相続時精算課税制度を使って、財産の移転を済ませておくと効果的です。

相続時精算課税制度を検討するには、贈与をしようとする財産が、将来値上がり益が見込めるかどうかなどを検討することが大事です。

奥の深い、難しい判断が要求されるのではないでしょうか。
 
当事者だけでは判断できそうもない場合は、不動産コンサルタントや税理士などの専門家を交えて検討することを、お勧めします。

編集後記

私事で恐縮ですが、今回の第494号が本メールマガジンの私の最終執筆回となってしまいました。
1年間という短い間でしたが、お読みいただき、ありがとうございました。また、別の機会にお目にかかれたら幸いです。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
https://www.mag2.com/m/0001306693.html

東京メトロポリタン相続クラブ

<< 実践!相続税対策 記事一覧