自宅の売却と住宅ローン残高 【不動産・税金相談室】

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Q 7年前に購入した自宅を売却をすることとなり、幸いにも、住宅ローン残高を上回る金額で売ることができました。

この場合、売却金額から住宅ローンの返済額を差し引いた残額については、税金の申告が必要となるのでしょうか。

A 税金の対象となる売却益(譲渡所得)は、売却金額(譲渡収入)から取得費や諸経費を差し引いて計算する仕組みとなっています。

『譲渡収入-(取得費+譲渡費用)= 譲渡所得 』

※ 1 譲渡収入・・・不動産の売却金額

※ 2 取得費・・・
その不動産の購入金額に、購入時の諸経費などを加えた金額(建物については、所有期間に応じて減価償却費相当額を差し引いて計算)

※ 3 譲渡費用・・・その不動産の売却に伴う費用(仲介手数料等)

つまり、譲渡所得の計算には住宅ローン残高(残債)は影響しないのです。

そのため、住宅ローンをすべて返済してお金が残った場合でも、譲渡所得が発生しないケースもありますし、反対に住宅ローンの完済に足らず残債がある場合でも、譲渡所得が発生して申告が必要となるケースもあります。

資金繰りの面から、住宅ローンの完済ができたかどうかによって、「完済したから利益がある」あるいは「完済できないから損失がある」と考えてしまうと、誤認識をしやすいですので、ご注意いただきたいと思います。

また、ご質問のケースは居住用財産ですので、仮に譲渡所得が発生している場合には「 3,000万円特別控除」の特例を受けられる可能性があります。

一方、居住用の特例の一つである「軽減税率」特例については、所有期間10年超であることが要件となりますので、7年前に購入した物件については適用対象外となります。

なお、譲渡損失が生じている場合には、一定の要件の下で、給与など他の所得と損益通算したり、繰越控除を受けられるケースがあります。
これら特例適用の有無についても、十分ご確認ください。

《担当:樋口》

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