不動産 税金相談室
賃貸併用住宅を取壊して賃貸住宅に建て替えた場合の取壊し費用【不動産・税金相談室】

2026.03.03
Q 長年住んでいた賃貸併用住宅(自宅と賃貸部分4部屋)を 昨年取壊し、賃貸住宅(アパート)に建替えました。
自宅は敷地の別部分に建てる予定です。現在は仮住まいです。
この場合の取壊し費用や建物の未償却残高は、費用になるのでしょうか?
それとも建て替えた建物の取得価格に算入して減価償却するのでしょうか?
A 賃貸部分の取壊し費用については、不動産所得の必要経費 に算入することができます。
ご質問者の場合、賃貸併用住宅とのことですので、取壊し費用を賃貸部分と自宅部分に床面積の比等により按分し、賃貸部分のみを必要経費に算入します。
自宅部分の取壊し費用は、新たな賃貸住宅を建てるために取り壊したものであっても、家事上の費用となり、必要経費にも新たな建物の取得価額にも算入することはできません。
また、取り壊した建物の賃貸部分の未償却残高は資産損失となり、不動産所得の必要経費に算入することができます。
この場合、貸付事業が事業的規模の場合は全額が必要経費となり、 不動産所得がマイナスになった場合は、他の所得との損益通算が可能となります。
ただし、事業的規模でない業務的規模の場合は、資産損失控除前の不動産所得の金額を限度として、資産損失を必要経費に算入することができます。
ご質問者の場合には、賃貸部分が4部屋とのことですので、事業的規模の形式基準を満たしておらず、業務的規模であるかと思われます。
ちなみに形式基準は5棟10室基準と言われており、戸建て賃貸の場合は5棟以上、アパートやマンションなどの場合は10室以上賃貸していると、事業的規模に該当するとされています。
ただし、これはあくまで形式基準であり、賃貸収入の規模や賃貸経営の実態などが社会通念上、事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。
なお、自宅部分の未償却残高については、不動産所得の必要経費とすることはできません。
賃貸併用住宅の場合は、計算が複雑になりますが、上記を参考に計算をしてみてください。
≪担当:税理士 北岡 修一≫
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