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代償財産として不動産を交付した場合の取扱い【不動産・税金相談室】

代償財産として不動産を交付した場合の取扱い【不動産・税金相談室】

2022.06.10

Q 父の相続が発生しましたが、相続財産の大部分が不動産であり、また分割が困難であることから、私が父の不動産を相続して相続人である兄弟に対しては代償財産を渡すこととしました。

しかし、金銭での交付が困難であるため、私の所有する不動産を代償財産としたいと思いますが、相続税やその他の税金の計算上、留意すべき点を教えてください。

A ご質問のように、代償財産を渡すことで行う遺産分割の形態を、代償分割といいます。

代償分割により、代償財産を渡すこととなるご質問者については相続税の計算上、取得した相続財産から代償財産を控除して相続税を計算することとなります。

一方、代償財産を受けたご兄弟の方は取得した相続財産に代償財産を加算して、相続税の計算を行わなければなりません。

このように代償財産を加味した上で、相続税の申告を行う必要があります。

この場合、相続税の計算は相続税評価額に基づくのに対して、代償財産の決定には時価が加味されることが一般的ですから時価の調整を加えることが認められています。

調整の方法については煩雑なためここでは割愛しますが、もしも代償財産が金銭であれば、以上のように相続税を申告して終了です。

ただし、ご質問では不動産を代償財産としますから、注意が必要です。

代償財産を渡した方は、時価により代償財産を売却したものとみなして譲渡所得税が発生することによるためです。

代償財産を交付することで、代償分割による債務(代償債務)が解消される経済取引を行ったと考えられるため、税務上は譲渡として捉えられるわけです。

また、代償財産を受けた方については相続により取得したものとみなされないことから、通常の相続のように取得日・取得価額を被相続人から引き継ぐことができず、代償財産を受けた時に、時価によって取得したものと考えることになります。

つまり、代償財産の交付時が取得日となり、その時の時価が取得価額となるため、相続により取得した場合と比べ所有期間が短くなるのです。

その後に、その不動産を売却した場合には、所有期間が短い短期譲渡として税率が高くなったり、特例の要件が充足しないなどのデメリットが生じる可能性がありますので、注意が必要です。

そのほか、相続による取得は不動産取得税の対象外であるのに対し、代償財産による取得は不動産取得税の対象となります。
よって、通常の相続に比べて負担が大きくなってしまいます。

ご家族の関係や資産状況など事情は様々ですが、もし不動産による代償分割を検討される場合には、以上の特有な取扱いを十分に考慮して実行するようにしましょう。

《担当:税理士 樋口 智勇 》

 

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