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非上場株式の評価方式見直しの方向性【実践!事業承継・自社株対策】第314号

非上場株式の評価方式見直しの方向性【実践!事業承継・自社株対策】第314号

2026.08.22

Q:非上場株式の評価方式の改定が検討されているとのことでしたが、どのような方向で進められているのでしょうか。

 

A:ご質問のとおり、国税庁は2026年4月から有識者会議で議論を重ねてきています。

現時点では、次のような方向性が出されています。

 

1.評価体系について
※類似業種比準方式や純資産方式などの評価方式間における乖離により、異なる規模の企業間の不公平と、租税回避スキームが横行している。

⇒ 規模別の区分を廃止し、広範の企業を共通の評価方式で評価することが考えられるか?

 

2.評価方式について
※継続企業に対して、解散を前提とした時価純資産価額で評価すべきではない。

⇒ 清算を前提とした”時価”ではなく、継続を前提として”簿価”を用いるべきではないか?

※類似業種比準方式は、理論的な根拠や実証的な裏付けがない。

⇒ 類似業種比準方式を存置することは、困難ではないか?

※企業の収益力を企業価値の要素として重視するインカムアプローチによる評価を検討すべき。

⇒ インカムアプローチによる評価を主軸とすべきではないか?

その上で、インカムアプローチには、配当還元方式、DCF法、残余利益方式があり、中でも残余利益方式が有力となっています。

 

残余利益方式の評価方法のイメージは、次のとおりです。

簿価純資産 ± 数年分の超過収益

ここでのポイントは、純資産は時価ではなく簿価ということです。すなわち、清算価値ではなく、継続企業としての資産価値で評価しよう、とのことです。

また、超過収益は5年分が良いのではないか、という方向性です。

さらに、詳細な内容は来週以降のQ&Aでお答えしていきます。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

第5回目の有識者会議が、8月20日に行われました。
上記はその内容の一部を抜粋したものですが、非上場株式の評価は、根本から変わりそうですね。

今までの評価に基づいて事業承継や相続税の対策をしていたものも、大きく見直す必要があると思います。
特に事業承継税制とのからみがどのようになっていくのか、今後注目したいところです。

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