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親子間の不動産売買の注意点【不動産・税金相談室】

親子間の不動産売買の注意点【不動産・税金相談室】

2026.01.20

Q 父が亡くなってから3か月が経ち、現在は高齢の母が自宅でひとり暮らしをしています。今後の生活を考えると、1人きりでの生活は難しく、現在私が住んでいる自宅を売却し、母の自宅へ引っ越すことを検討しています。

私が住んでいる自宅の売却を考えている中、息子から「売却するなら、自分が住宅ローンを組んで購入したい。」と提案がありました。このように親族間で自宅を売却する場合、税務上どのような点に注意すべきでしょうか。

なお、私は、自宅を約25年前に購入しました。

 

A 親子間で不動産売買を行う場合、税務上の注意点がいくつかあります。

まず1つ目は、不動産を売買する際の価格設定です。

親は子の負担を考えて、売買金額を安くする傾向にあります。市場よりも著しく低い金額で売却すると、市場価格との差額に対して、贈与があったとみなされ(みなし贈与)、贈与税が課される可能性があります。

たとえば、時価4,000万円の自宅を子に2,000万円で売却した場合、時価との差額である2,000万円の贈与があったとみなされ、2,000万円に対して贈与税がかかってくる可能性がある、ということです。

贈与税は累進税率で金額が大きくなると高い税率となりますので、価格の設定は慎重に行う必要があります。

 

2つ目の注意点は、自宅を売却する場合、居住用財産の3,000万円 特別控除の適用可否を検討するかと思いますが、売主と買主が親子や夫婦等である場合には、3,000万円特別控除の適用を受けることができない、ということです。

そうなると、売却益に対して20.315%の所得税・住民税がかかってきてしまいます。

 

3つ目の注意点は、子が住宅を購入する場合の特例として、住宅取得等資金贈与の非課税特例があります。

子の住宅取得に対して親が資金援助をする場合に、1,000万円または500万円まで贈与税が非課税となる特例です。この特例も、親子間の売買により住宅を取得する場合は、 その適用を受けることができません。

なお、税務ではありませんが、親子間売買の場合に住宅ローンが借りられるのか、なかなか難しいのではないか、という根本的な問題もあります。

なお、住宅ローンを借りられた場合には、住宅ローン控除の適用を受けることは可能です。

 

以上のように、親子間売買はデメリットも多いため、賃貸や相続時精算課税による贈与など、売買以外の方法なども検討してみてはいかがでしょうか。

≪担当:税務部 奥山 裕都≫

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