根拠のない資金は借りない【実践!社長の財務】第889号

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無借金経営がいいのか、お金を積極的に借りて事業を拡大し、経営を伸ばしていった方がいいのか、しばしば議論になるところです。

当然、両方の考え方はありなのですが、冒頭に書いたように、根拠のない資金は借りないことが原則です。

根拠がないというか、前向きな意味がない資金、という意味です。

借入金には、基本的には2つの種類があります。運転資金と設備資金です。

運転資金というのは、事業を回していくために必要な資金です。

売上を伸ばしていこうと思えば、それに伴い売掛金や在庫が増えていきます。

当然、仕入の方も資金繰りのために、売掛金の入金後に支払うようにしますので、買掛金も増えていきます。

でも、売掛金、在庫の方がどうしても大きくなるのが一般的です。

すなわち、売上を伸ばしていくときには、資金がどうしても足りなくなってくる。計算式でいうと、次の金額が不足してくるわけです。

売掛金 + 在庫 - 買掛金 = 運転資金

商品を仕入れて、在庫して、販売して、回収し、支払う、その流れを回すために、どうしても資金が必要になる、これが運転資金ですね。

したがって、根拠がある資金なので、これはOK、ということです。

もう1つの設備資金、これはわかりやすいですね。

事業を始める、拡大するために、設備投資をしなければならない。ただ、まだ事業を始める前で資金がないため、その設備を導入するために、借りる資金です。

これも、根拠がある資金です。

このような資金を借りている分には、その事業が順調に回っていく、発展していくことにより、返済をしていくことが可能です。

したがって、このような資金を活用しながら、会社を発展させていくことは、理にかなったことですね。

このような根拠がない資金は、本来借りるべきではありません。

設備投資をするわけでもなく、資金も十分回っているのに借りてしまえば、余分な投資に使ってしまうかも知れません。

キャッシュポジションを高める、というような話も書いていますが、自社の現預金残高はいくらあればいいのか、を把握し、それが十分であれば、それ以上の借入金は必要ありません。

ただ、根拠がないものはだめ、といっても、赤字資金は考えるところですね。

その資金がなければ、会社が立ちいかなくなってしまうという状況であれば、背に腹はかえられません。

後ろ向きの根拠かも知れませんが、これを前向きの根拠に変えていく発想が大事です。

すなわち、この赤字を立て直すために、この資金を導入していかに黒字に復活させていくか、正常に戻していくか、それを考えた上で借りるということですね。

もちろん、その後の返済も視野に入れて。

その意味で、今回のコロナの特別融資などは、活用しなければ危機を乗り越えられないので、致し方ありません。

ただ、その後をどうするか、ということですね。
給付金や助成金などを活用しながら、いかに復活するかの前向きな資金に変えていく、是非、そういう方法を必死に考えて、頑張って欲しいと思います。

編集後記

今、当社ではホームページを新しく作り変えようと、皆でいろいろ考えています。ホームページもちょこちょこ手直しをしていますが、改めてリニューアルしようと見直すと、結構、昔の情報がそのままになっていたことを発見しますね...作るのはいいけれど、それをメンテナンスしていくというのは、作る以上に大変なことだと痛感します。

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