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実践!社長の財務

B/Sの中身を把握しておく【実践!社長の財務】第873号

B/Sの中身を把握しておく【実践!社長の財務】第873号

2020.07.27

B/S(貸借対照表)の中身を把握していない社長というのは、結構多いですね。

そもそもB/S自体がよくわからないので、あまり見ないという方も多いです。

B/Sは、左側に資産、右側の上の方に負債があり、資産と負債の差額として、右側の下に純資産がある、そのような形になっています。

したがって、左側の合計と、右側の合計は、必ず一致している、バランスしているということで、バランスシート(B/S)というわけです。

いわば、会社の財産の一覧を、左右に分けて、表しているわけですね。

左側は何かというと、会社の財産が、今どのような形で残っているか、ということを表しています。

現金預金で残っていたり、まだ回収していない売上代金=売掛金(債権)として残っていたり、これから売れるであろう在庫として残っていたり、いろいろな形で財産が残っています。

左側の下の方には、すぐには換金しないものとして、土地建物や備品などの固定資産や、投資等の資産があります。

では、右側の方はどういう意味か?

これは、左側の資産を持つために、どのようにお金を調達してきたかを、表しています。

上の方の負債は、他者から借りてきた、ということですね。
借入金は銀行から、買掛金は、仕入業者に1か月遅れで払ったりするので、これも一時的に借りている、ということですね。

1つ1つの科目を見ていくと、借りているもの、まだ払っていないものなど、他者から借りているもので構成されています。

右側の下は、他者から借りてきて調達したのではなく、自分で資金を作ったものです。
したがって、返す必要がない、資金調達方法です。

トップは資本金、自分(株主)が出資したものですね。
資本剰余金なども、同じです。
ただ、資本金にしていないだけです。

そして、もう1つが利益剰余金。
これは、自分(会社)で稼いだ利益から、税金を払った残りで、いわゆる「内部留保」したものです。

今までの税引後利益の累積ですから、最も健全な資金調達方法です。

これを増やして純資産額を増やし、それに対応する左側の資産を増やしていくことが大事です。

思わずB/Sの解説になってしまいましたが、このB/Sをよく見て、内容を把握しておいて欲しい、というのが今日のメルマガの趣旨です。

月次や決算などで、社長とお話ししても、B/Sに関しては無頓着な社長が多いように思うからです。

自分の会社には、どのような資産があるのか、現金預金だけでなく、他の資産も把握しておいて欲しいです。

各科目の内容を説明すると、そんなものがウチにあるのか、という反応が多いですね。

純資産の額がいくらで、自己資本比率は何%です、といっても、その中身がわかっていなければ、意味がありません。

会社のことは社長が一番よく知っているのですから、その資産は、B/Sに載っているけれども、ほとんど価値はないよ、などはよくわかるわけです。

価値もない資産であれば、本来は落とした方がいいのですが、会計上の処理で載っているのであれば、それも把握しておけばより実態が把握できるはずです。

B/Sは、全体を俯瞰して会社の状況を知るには最もいい表です。
この構造は本当にすばらしいなと、思っています。
これも複式簿記という発明から、出来上がってきているものです。

是非、その内容をよく把握して、常に会社の実態を知り、誤りのない経営判断に結び付けていって欲しいですね。

編集後記

4連休、本当に長かったなという気がします。
ほとんど出かけない上に、雨ばかりだったので、ちょっと滅入る感じですね。
それにしても、もう7月も末ですので、そろそろ梅雨も明けて楽しい夏になって欲しいところですが、今年は旅行できる状態でもないですが、気持ちは楽しくいきたいものですね。

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