中小企業のM&A【実践!社長の財務】第834号

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先週は事業承継の話をしましたが、親族や社内に承継する人がいない場合、昨今では、中小企業でもM&Aの事例が非常に増えてきています。

M&Aを仲介する企業も増え、時流に乗っている感じですね。

中小企業庁の統計によると、中小企業の経営者のうち約245万人が、2025年までに70歳を迎えるとのこと。

これは300万~400万あると言われる、中小業者(個人も含む)の内の、かなりの割合ですね。

さらに、その内、約半数の127万人は後継者が決まっていないとのことです。

私も顧問先企業を見ていて、子どもも含めた候補者はいるものの、まだ明確になっていない企業というのは、そのくらいありそうな気はしますね。

経産省の方も、この状況に危機感を持っており、親族外の承継に対して支援する策を検討しています。

たとえば、後継者の候補になる人に、あらかじめ働いてもらう「お試し雇用」への補助金とか、

第三者への事業の引継ぎについて、売り手、買い手両方に新たな税金の優遇を検討する、

さらに、M&A時の登録免許税などの軽減措置などを検討しているようです。

いずれにせよ、日本の産業を支える中業企業の技術が失われていくことに対する、強い危機感があります。

本年末の税制改正などで、具体的な支援策が出てくるのではないでしょうか。

ただし、中小企業のM&Aといっても、簡単ではないというのが、いくつかの事例を見ていて感じます。

M&A案件などが会社に持ち込まれたりすると、買う方はうちの会社もM&Aできるくらいになったのかな、という優越感を持つような気もします。

会社を発展させたいという気持ちは、多くの経営者は持っているでしょうから、自社にとって良いことで、可能であるのなら、挑戦してみようと考えるのではないでしょうか?

ただ、ことはそう簡単ではないですね。買収するにも相当のお金はかかりますし、何よりもその後、いかに買収した会社と融合していくか、ということが問題です。

経営者が片手間にやってもできることではありません。担当者を決めても、その方が兼務でやるような状況だと、それも思ったように進みません。

中小企業で、人に余裕のある企業はそうないですが、M&Aした会社をいかに、取り込んでシナジー効果を上げていくかを担う人材が、重要ではないかと思います。

これをいおざなりにした結果、せっかく買収した会社が十分に機能しない、という事例が多いように思いますね。

もし、買収案件が持ち込まれ、検討するのであれば、それこそ、買収後にどのような人材配置で、どのように融合し双方のシナジー効果を高めていくのか、十分に考える、シミュレーションすることが、買収資金以上に重要なことではないでしょうか?

編集後記

先週末は、所属しているある団体の国際奉仕活動で、カンボジアに行っていました。現地の小学校・幼稚園を支援する活動です。とても歓迎を受けましたが、子どもたちの目がとても真剣で純粋に見つめてくるのが、ちょっと怖いようで新鮮でしたね。

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