親族外にも事業承継税制を適用できる【実践!事業承継・自社株対策】第24号

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年金受給に関する相続発生時の取り扱い【実践!相続税対策】第358号

昨今、子供や親族がなかなか後継者になってくれない、また、経営者である親の方も、無理に子供を後継者にしようとしないケースが多くなっています。

事業の形態が古かったり、苦労している親を見るとなかなか後を継ごうという気にならないなど、様々な理由があるでしょう。

子供が継がないのであれば、次に考えるのは現在社員や役員で一緒にやってくれている人の中から、後継者を選ぼうと思うのは自然の流れです。

実際に、子以外の方が後継者になることも多いのですが、その際には、株式の問題がどうしても付いて回ってきます。

次期社長を引き受けたのはいいけれども、株式は先代経営者が持ったまま。

先代経営者がもし亡くなった場合は、その株式は当然、相続で親族に行くので、その際に経営と株主が分離することになり、どのようにやっていくのか、問題になってきます。

先代経営者とは、阿吽の呼吸でうまくやってきたが、経営にタッチしていない奥様や子が株式を持つようになると、様々な不協和音が出てきます。

親族でない後継者が株式を買取ればいいのですが、そう簡単ではないです。利益を出してきた会社であれば、株価は高くなっていますから、簡単には買取れません。

MB0や自己株式の買取りなど、様々な方法があるでしょうが、簡単ではありません。
株式の買取りのために、後継者や会社そのものが資金難になってしまうこともあるでしょう。

そこで、1つの方法として考えられるのが、事業承継税制の活用です。

事業承継税制を使うのは、多くは後継者が親族の場合が多いでしょうが、この税制は親族外でも使うことが可能です。

基本的には、このメルマガで今まで書いてきた各種の条件を満たしていけば、後継者が親族でなくても適用することができます。

ただし、後継者が親族でないので、同族で過半数を満たすという要件は、株式の贈与を受けた後、その後継者が1人で過半数を満たすことが必要になってきます。

事業承継税制は、贈与や相続で株式を後継者が取得した時に適用になります。

したがって、親族外の後継者が事業承継税制を使う場合は、先代経営者がその後継者に自社株を贈与や遺贈をすることによって、行われます。

この場合、問題になるのは、自社株という財産を無償で親族外の方に渡してしまうことです。

これはなかなか簡単に割り切れることではないのではないかと思います。

会社が繁栄してきたのは、家族の協力や犠牲などもあったと思います。その上で築かれてきた財産が無償で他人に行ってしまうのは、相続人にとっては納得できない面もあるのではと思います。

そのような納得性が得られるように、先代経営者が家族によく話しておくことが重要ですね。

また、もう1つの問題としては、株式を贈与した時は無税(納税猶予)で税金の負担はありませんが、相続の時に問題が発生します。

事業承継税制を使って贈与した自社株は、先代経営者の相続が起こった際には、一旦相続財産に入れて相続税を計算することになります。

そうなると相続税の対象財産が増えますので、相続人全員に適用される相続税率が上がります。

たとえば、自社株以外の財産だったら10%で済んだものが、自社株を入れると30%に跳ね上がってしまった、ということになります。

親族外である後継者は、相続税においても事業承継税制を適用することにより、相続税は発生しませんが、他の相続人は高い税率が、自社株以外の相続財産にかかってきます。

これは相続人が納得できない、ひと悶着ある可能性がありますね。

そのようなこともすべて考えて、事業承継税制を活用するかどうか、考えていく必要がありますね。

ただ、活用できる機会は増えたので、様々な問題を検討しつつ、選択肢を広げていけば良いのかと思います。

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