先代経営者以外からの自社株贈与も納税猶予の対象に【実践!事業承継・自社株対策】第22号

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特例事業承継税制の特徴の1つは、先代経営者以外からの贈与も、納税猶予の対象になる、ということです。

先日も、ある会社のご相談で、特例事業承継税制の適用を提案しました。

その会社の社長には、子どもが3人いて、長男が事業を承継することになっています。

長女には、自宅兼アパートを建てるための敷地を渡していく予定です。

次男は母親の実家の養子になっているので、そちらの財産と、次男が祖父から相続していた財産を買取ってあげることで、財産分けをしていく予定です。

そのような状況の中で、長男には事業を承継してもらうことになりました。株式以外に特に渡す財産はありません。

この時点では、社長が筆頭株主ではあるものの、母親や2人の兄弟もそれなりに株式を持っています。

そこで、まずは社長が特例事業承継税制を使って、その所有する株式を長男に贈与します。

その上で、母親や長女、次男も、長男に株式を贈与します。

特例事業承継税制のもとでは、この母親や兄弟の株式の贈与も、無税(納税猶予)で長男に移すことができます。

長女、次男は、それなりの財産を親からもらうことになっているので、株式の贈与については、すんなりと受け入れてくれました。

特例事業承継税制では、このような株式の贈与(母親や兄弟が行う贈与)を、第二種特例贈与といいます。

先代経営者である父親が長男に行う贈与を、第一種特例贈与といいます。

第二種特例贈与には、いくつかの要件があります。主なものは、次の2つです。

1.先代経営者からの贈与を行った後であること
2.贈与者が、その会社の代表者でないこと

また、第二種特例贈与を行うことができる期間は、5年間の経営承継期間内に、贈与税の申告期限が来るものに限られます。

たとえば、2019年10月に先代経営者が後継者に贈与を行った、とします。

この贈与税の申告期限は、2020年3月15日になります。
経営承継期間は、2020年3月16日から2025年3月15日の5年間となります。

この期間の贈与税の申告期限は、2025年3月15日が最後となります。この申告期限の対象となる贈与は、2024年12月31日まで、ということになります。

その日までに行われる、先代経営者以外からの贈与が、第二種特例贈与として、納税猶予の対象となる、ということです。

ちょっと細かい説明になってしまいましたが、要は先代経営者が贈与してから、概ね5年の間に先代経営者以
外の者が贈与した株式も、納税猶予の対象になる、と覚えておいてください。

ただ、そんなに間を空ける必要もないので、先代経営者と同じ年内に贈与すれば、手続きも手間が省けます。

特例事業承継税制を使うのであれば、その時にできるだけ後継者に株式を集中した方が、後々問題が起こりにくくなりますので、上記のようなことは是非、検討すべきことではないかと思います。

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