建物のみを子に贈与した場合の地代【実践!相続税対策】第453号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

相続税や所得税の対策のために、親から子にアパートを贈与するなどは、よくあることです。

不動産を贈与することにより、親から子に財産を移し、相続税を減らす、という効果。

また、アパートの贈与により、賃貸収入を所得の低い子に移し、所得税を減らす、という効果。

さらに、毎年の賃貸収入の積み重ねで、財産も増えていきますので、それを増やさないようにして、相続税を抑える、という効果。

以上のような節税効果が、考えられます。

この場合、アパートの敷地も贈与すると、贈与額が多くなり、贈与税が多額にかかってきますので、建物のみを、子に贈与することも多いですね。

建物だけの贈与ですと、建物の贈与額は固定資産税評価額を基に計算されますので、評価額はかなり低くなります。

また、アパートですと貸家評価になりますので、70%評価となり、さらに有利です。

さて、この場合、建物は子が所有し、土地は親が所有していますので、地代はどうするか、という問題があります。

この場合、注意しなければなりません。
ヘタに地代を払うと、借地権の贈与の問題が出てきます。

土地の賃貸借契約となると、借地権は子に移ったということになり、本来であれば相応の権利金を、子は払わなければなりません。

それを払わない、ということは借地権の贈与を受けたことになります。

これを避けるためには、高い権利金を払うか、相当の地代(土地の評価額の年6%)を、払わなければなりません。

これは結構、高い金額になります。

権利金を払えば、もらった親は譲渡所得、地代をもらえば不動産所得として、所得税がかかってきます。

せっかく所得を、子に移動したのに、これでは意味がありません。

そこで、親から子に建物を贈与した場合には、土地は使用貸借として、地代を支払わない、というのがいいでしょう。

あるいは、土地の固定資産税分の地代を払う、子が負担をする、程度にとどめることです。これも使用貸借の範囲です。

ただし、使用貸借の場合は、親の相続が発生した際の土地の評価は、自用地評価となります。

アパートの敷地は通常、貸家建付地として、約20%評価減されます。

ただし、これは土地も建物も被相続族人(亡くなった方)が所有している場合です。

自用地評価の場合は、この約20%評価減ができないということになります。

ただし、例外もあります。

親が子に建物を贈与する前から賃貸していた賃借人が、相続が起こるまで変わらなかった場合には、そのまま貸家建付地評価ができる取り扱いになっています。

ただ、なかなかそのようなことはないかも知れません。特にアパートの場合には、賃借人が複数いますので、難しいかと思います。

このようなケースの場合には、また別な方法もありますので、是非ご相談いただければと思います。

編集後記

先月、ベルギーからようやく帰れた娘が、また明日ドイツ経由で戻ります。欠航が多く、せっかく予約した便が変更になることが多かったのですが、明日は何とか大丈夫なようですね。

9月からの向こうの大学の授業もオンラインかも知れないので、戻らなくてこちらで受けてもいいような気もしますが(笑)。

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