自筆証書遺言の保管制度について【実践!相続税対策】第373号

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皆様、おはようございます。
税理士の利根川裕行です。

先週は、東京メトロポリタン相続クラブの本年1回目のセミナーを開催いたしました。

当日、ご参加いただいた皆様、とても寒い中、セミナー会場までご足労いただきまして、誠にありがとうございました。

ご相談等ございましたら、お気軽にお問合せください。

では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

自筆証書遺言の保管制度について

当メルマガの第370号で、自筆証書遺言の要件緩和についてお話しました。

今回は、同じ民法(相続法)の改正項目である、自筆証書遺言の保管制度について確認しておきたいと思います。

現状、自筆証書遺言は、遺言者の自宅に保管されていることが、一般的だと思います。

生前に遺言書の中身を家族に見られないよう、保管場所については、内緒にしていることが多いのではないでしょうか。

遺言書を発見した家族が、自分の都合の良いように、遺言書を書き換えてしまうケースが起こることも否定できません。

また、発見した家族に都合の悪い内容だった場合、処分してしまうことも考えられるからです。

保管場所がわからない場合、いざ相続が発生すると、家族が遺言書を探し当てることができない、あるいは遺言書があることさえ知らない、といったことも考えられます。

最悪の場合、遺言書の存在やその内容をめぐった争続に発展する可能性すらあり得ます。

実際に相続が発生した際には、遺言書を発見した家族は、家庭裁判所で、その遺言書を検認してもらう必要があります。

検認とは、相続人に対して遺言書の存在とその内容を知らせることをいいます。

また、検認日時点の遺言書の内容を明確にし、遺言書の偽造等を防止するための手続きでもあります。

このような自筆証書遺言の課題をクリアさせるために、法務局で遺言書を保管する制度が創設されます。

実際に施行されるのは、2020年7月10日となりますので、もう少し先の話しではあります。

この保管制度を利用するには、自筆証書遺言を書いた後、遺言者自らが法務局へ行き、保管の申し出を行います。

封がされていない状態で、遺言書の原本を持ち込み、法務局で形式審査が行われます。

署名、押印、日付の有無等について、正しく記載されているか、確認がされますので、無効になることはないでしょう。

法務局は、遺言書原本と同時に、画像データを作成して保存することになっています。

遺言者は、生前、閲覧請求や原本の返還請求といったことも可能ですので、途中で、この保管制度をやめることも可能です。

遺言者に相続が発生した場合、保管されている遺言書については、家庭裁判所の検認が不要となります。

また、相続人などは、全国にある遺言書の保管所(法務局)において、遺言書が保管されているかどうか調べることができます。

遺言書の存在が明らかになった場合、遺言書の写しの請求が可能であり、閲覧することもできます。

相続人のうち1人が、閲覧請求などをすれば、他の相続人に対し、遺言書が保管されている旨が通知されます。

相続人全員が、平等に、遺言書の中身を確認できる制度となっているため、安心ですね。

自筆証書遺言は、この保管制度を利用することにより、公正証書遺言の簡易版として活用することができます。

遺言書を作成することにより、争続になることを回避できる可能性は高まります。

そのためにも、遺言書の作成について、専門家にご相談されることをお勧めいたします。

編集後記

いよいよ確定申告シーズンに突入しました。体調管理にだけは気を付けて、無事、乗り切りたいものです。

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