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実践!相続税対策

共有で相続した実家を分割した場合の空き家特例【実践!相続税対策】第722号

共有で相続した実家を分割した場合の空き家特例【実践!相続税対策】第722号

2025.11.26

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

親が1人で住んでいた実家を相続した後、建物を取り壊すなどして売却した場合、一定の要件を満たせば、売却益
から3,000万円を控除することができます(空き家特例)。

この実家を、兄弟2人で共有で相続した場合は、それぞれが空き家特例を使うことができ、それぞれ売却益から3,000万円を控除することができます。

ただ、兄弟で相続した場合、兄は売却するが、弟は将来家を建てたいので持っていたい、などという場合は注意する必要があります。

この場合、建物を取り壊した後、土地を分筆して共有物の分割をしたとします。

分割後は、それぞれが土地を単独で所有することになります。

共有物の分割については、持分どおりの価値で分割ができていれば、譲渡所得税がかかることはありません。

その上で、兄は土地を売却するため、不動産会社に依頼をしました。

弟はすぐには家を建てないので、駐車場として賃貸を開始しました。

兄はその後、売却をすることができましたので、翌年に空き家特例を使って申告をする予定です。

この場合、兄は空き家特例を使うことができるでしょうか?

空き家特例を使うには、建物を取り壊した後の土地を、売却をするまで、事業や貸付け、居住の用に供しないこと、建物や構築物の敷地の用に供しないこと、という要件があります。(利用制限)

兄は建物取り壊し後の土地を、まったく利用せずに売却しましたが、弟は貸付けをしています。

土地は分割したとはいえ、共有で相続していますので、この場合には、分割前の土地全体について、上記の利用制限がかかることになります。

そのため、兄が土地を売却する前に、弟が土地を貸していた場合は、兄は空き家特例を使うことができない、ということになります。

相続後に分割する場合は、注意しておかなければなりませんね。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

毎朝起きると今日は何度かと温度を見てますが、今朝は6度でした、大分寒くなってきましたね。考えてみたらもう来週からは12月ですから、寒いのも当たり前か、と改めて時の過ぎるのは早いなあと思います。

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