特定路線価を設定した場合【不動産・税金相談室】

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Q 父が6月に亡くなり、息子である私が、相続税の申告書を作成しています。
父の自宅は、土地に道路が1路線だけ接していますが、路線価が付されていませんでした。このため税務署に特定路線価を申請し、平米単位40万円の回答書が届きました。

ただ、妹がこの土地は、そんなに高いはずがないから、知人の不動産鑑定士に鑑定評価を依頼するといい鑑定してもらった結果、平米単価30万円となりました。

すでに税務署に、特定路線価の回答をもらってしまいましたが、鑑定評価により自宅を評価することも可能でしょうか。

A【結論】
鑑定評価により評価することはできません。
特定路線価による評価で、お父様の自宅を評価してください。

【解説】
まず、特定路線価ですが、評価対象地が、路線価の設定されていない道路のみに接する場合に、納税義務者の申出等により設定することが『できる』こととされています。

つまり、必ずしも設定が求められているものではありません。
特定路線価の設定を申請せず、鑑定評価が合理的な場合は、それにより自宅を評価することも可能でした。

ただ一度、特定路線価が設定された場合、特定路線価の評価方法が不合理と認められる特段の事情がない限り、この特定路線価を正面路線価として評価する方法が合理的であるとされています(国税不服審判所の判断)。

上述、特段の事情というのは、ただ鑑定評価と設定された路線価がかけ離れているという理由ではなく、特定路線価が設定される計算の基礎、たとえば道路の幅員、奥行、舗装の状況等が誤っているため計算が間違っている等を納税者が指摘できない限り、最も合理的に算出されたものとして、土地の評価に利用する必要があります。

普通に考えれば、容易に指摘できるものではなく、現実的には不可能に近い状況となっています。
よって、今回は残念ですが、特定路線価によりお父様の自宅を評価してください。

《担当:青木》

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