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相続土地国庫帰属制度【不動産・税金相談室】

相続土地国庫帰属制度【不動産・税金相談室】

2026.06.02

Q 地方にある親の不動産を相続し、相続登記も無事に済ませました。実家の土地や建物以外に、周辺の山林などもあり、誰も住んだり使う予定がなく、買い手も見つかりそうにありません。

いらない土地を国に引き取ってもらえる制度があると聞きましたが、どのよような制度でしょうか。

山林なども含めて、どんな土地でも引き取ってもらえるのですか?

 

A 2023年4月からスタートした「相続土地国庫帰属制度」のことですね。
これは、相続によって取得したものの、使い途がなくて困っている土地を、一定の条件を満たせば国に引き渡すことができる制度です。

ポイントを分かりやすく解説します。

この制度の最大のメリットは、これまで手放したくても手放せなかった地方の土地や山林などを、合法的に 手放せる点にあります。

 

ただし、注意しなければならないのは、「どんな土地でも、タダで引き取ってくれるわけではない」という点です。

国が引き取った後は税金で管理することに なるため、審査基準がかなり厳しく設定されています。

まず、以下のような土地は引き取ってもらえません。

・建物が建っている土地(壊して更地にする必要があります)
・境界がはっきりしていない土地
・他人の権利(抵当権や賃借権など)が設定されている土地
・崖があり、崩落のリスクがある土地
・ゴミやガラ、廃材などが埋まっている土地

つまり、「すぐに国が管理できる綺麗な状態の土地」である必要があります。

 

また、費用面の手続きとして、主に2つのコストがかかります。

1.審査手数料:土地1筆につき14,000円
2.負担金:承認された場合、国に納める10年分の土地管理費

審査手数料は審査にかかる手数料であるため、申請を取り下げた場合や審査の結果、却下、不承認となった場合でも返還されません。

負担金は、一般的な宅地や田畑、山林であれば、原則20万円です。
ただし、一部の市街地などでは面積に応じて加算される場合があります。

 

手続きの流れとしては、まず法務局への相談から始まり、申請、国による書類審査、現地調査、そして承認されたら負担金を納付して完了となります。

決してハードルは低くありませんが、子ども世代に負の遺産を遺したくないという方にとっては、有力な選択肢の一つになります。

申請手続きはご自身で行うこともできますが、弁護士や司法書士、行政書士などの専門家に相談、依頼することも可能です。

まずは法務局の窓口や、お近くの専門家へ相談してみてはいかがでしょうか。

≪担当:税理士 宮田 雅世≫

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