実践!事業承継・自社株対策
無償返還届が出ている場合の土地保有特定会社の判定【実践!事業承継・自社株対策】第284号

2026.01.22
Q:当社は、代表である父が所有していた複数の不動産を法人に移して、不動産賃貸業を行っています。
昨今の路線価の上昇により、資産に占める土地の割合が高くなってきており、土地保有特定会社に該当してしまう可能性も出てきています。
その中には父から土地を賃貸して建物を建てている物件もあります。この土地に関しては税務署に無償返還の届出をしています。
無償返還届を出している土地については、借地権の価額はゼロとして、土地保有特定会社の判定にも含めなくてよいでしょうか。
A:土地を賃貸するにあたり、無償返還の届出書を提出することにより、借地権の認定課税は行われないことになっています。
この場合において、土地所有者(お父様)に相続が発生した場合には、その土地の評価は自用地価額の80%相当額で評価されることになります。
一方、借地権の価額はゼロとされます。
ただし、土地所有者が同族関係者となっている同族会社に土地を賃貸している場合は、自用地価額の20%相当額を、借地権として純資産価額に加算する必要があります。
個人の土地評価額を20%減額する代わりに、法人の純資産価額に20%を加算して、個人法人を通じて100%評価に反映する、という考え方になっています。
この法人の純資産価額に加算された20%相当額は、借地権の価額となりますので、土地保有特定会社の判定上、土地等の価額に含める必要があります。
なお、土地が賃貸借でなく、使用貸借の場合は、土地所有者の土地の評価額は20%減額されませんので、法人にも20%の借地権価額は加算されず、土地保有特定会社の判定にも加算されることはありません。
《担当:税理士 北岡 修一》
編集後記
1月も後半になり、正月モードも完全に抜けてきました。
2月からはいよいよ贈与税の申告、確定申告という繁忙期になってきますね。申告する必要がある方は、是非、早めに準備をして、早期に申告することをお勧めします。早めにやっておくと、後でも間違いに気づいたり、不足の書類があっても対応することができますので、安心です。
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