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税務計算上の帳簿価額【実践!事業承継・自社株対策】第293号

税務計算上の帳簿価額【実践!事業承継・自社株対策】第293号

2026.03.26

Q:自社株式を評価する場合の純資産価額の計算明細書にて、帳簿価額は貸借対照表の数字をそのまま記載すればよいと考えておりますが、間違いないでしょうか。

 

A:純資産価額の計算明細書にて、記載すべき帳簿価額は、貸借対照表に記載されている帳簿価額ではなく、『税務計算上の帳簿価額』となります。

『税務計算上の帳簿価額』を把握するためには、法人税申告書の別表5の1を確認する必要があります。

実務上、会計と税務で帳簿価額が異なるよくある原因として、減価償却超過額や貸倒損失否認などがあります。

例えば、減価償却超過額は、会計上は減価償却費として経費に計上をしているが、その金額が税務上の決められた金額よりも超えている場合は、税務上否認する必要があります。

否認された金額の合計額が、減価償却超過額に集計され、法人税申告書の別表5の1に計上されます。

会計上は、資産価値がないため早期償却をしていても、あくまでも税務上はその価値がまだあると考え、帳簿価額に加算するイメージです。

これは、会計の目的が適正な財政状態・経営成績の表示であるのに対し、税務の目的が課税の公平にあるため、どうしても差が生じてしまいます。

いずれにしても、この減価償却超過額その他、会計上の帳簿価額を税務調整している科目については、純資産価額の計算明細書の帳簿価額を修正した上で、記載する必要があります。

《担当:税理士 青木 智美》

編集後記

無事確定申告が終わりました。それでも忙しい日々は変わらないですが、だいぶ落ち着いた気はいたします。

特に基礎控除の増額ですが、本当に税制改正の影響は大きかった印象を受けました。

一方、株価の上昇や、富裕層に対する税金は増す一方であるため、税金面でも事業承継は引続き大変になりそうです。

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