実践!相続税対策
3つの遺産分割方法【実践!相続税対策】第761号

2026.09.02
おはようございます。
税理士の宮田雅世です。
相続が発生した際、一番頭を悩ませるのが、財産をどのように分けるか、という問題です。
今回は3つの遺産分割方法について、それぞれの特徴を簡単な例を交えて解説します。
●現物分割
遺産を「そのままの形」で各相続人に分ける、最も基本的な方法です。
父親が「自宅の土地建物」と「預金1,000万円」を遺し、長男と次男の2人が相続する場合。
・長男:自宅の土地建物
・次男:預金1,000万円
実物をそのまま分けるため、手続きがスムーズで分かりやすいのがメリットです。
ただし、不動産のように分けにくい財産が多いと、金額のバランスを取るのが難しくなるデメリットがあります。
●換価分割
遺産を売却して現金化してから、みんなで分ける方法です。
父親が不動産のみを遺し、兄弟2人で均等に分けたい場合。
・不動産を3,000万円で売却する
・売却してできた現金を兄弟2人で各1,500万円ずつ分ける
不動産などの分けにくい財産でも、1円単位できっちり平等に分けられるのが最大のメリットです。
一方、売却の手間や費用がかかるほか、売却によって利益が出た場合、翌年に確定申告が必要になり、譲渡所得税がかかる点には注意が必要です。
●代償分割
特定の人(例えば長男)が遺産を相続し、その代わりに自分の財産から他の相続人にお金を払って調整する方法です。
父親が自宅(時価3,000万円)だけを遺し、兄弟2人で分ける場合。
・長男:自宅(3,000万円)をそのまま相続する
・長男から次男へ:自分の預金から1,500万円を渡す
長男がそのまま実家に住み続けたいけれど、次男にも公平に遺産をあげたいというケースでよく使われます。
ただし、遺産を多く引き継ぐ人にまとまった現金(自己資金)がないと使えないのがポイントです。
●このように、遺産の分け方にはそれぞれのメリットとデメリットがあります。
ご家族の状況や財産の種類に合わせて、最も円満に解決できる方法を選ぶことが大切です。
「うちの場合はどの分け方が一番いいの?」とお悩みの際は、ぜひお気軽に専門家へご相談ください。
《担当:税理士 宮田 雅世》
編集後記
今回ご紹介した3つの遺産分割方法、どれが「正解」というものではありません。
ご家族の状況によって答えは様々です。
本格的な話し合いになる前に、まずはどんな選択肢があるかを知っておくだけでも、いざという時にあわてないですむかもしれません。
メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
⇒ https://www.mag2.com/m/0001306693.html


