一般社団法人等の贈与税、相続税の改正【実践!社長の財務】第742号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

土曜日は母校の税理士会&新年会でした。私も含め何人かがパネラーを務め、税務調査の体験談&対処法などディスカッションしました。

税務調査というのは、会社にとっては1つの試練ではありますが、予想もしないいろいろなことも起きて、税理士にとっては活躍の場でもありますね。

ちょっと恥ずかしい失敗談なども共有し、同窓の親しさもあって、通常は話さないことも話し、他にはない有益な勉強会になったかと思います。

その後出張に行き、現在、まだ出張中ということもあり、少し遅くなりましたが、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。

一般社団法人等の贈与税、相続税の改正

一般社団法人等を使った相続税対策に対して、平成30年度より、節税封じの改正が行われることになりました。

一般社団法人は、株式会社の株式のような「持分」がありません。誰も所有していない、ということになっています。

そのため、一般社団法人の理事が亡くなっても、一般社団法人の所有する財産に対しては、相続税がかからないのです。

一般社団法人は、目的はどんなものでもよく、登記だけで簡単に設立できてしまいます。

それを利用して、一族の財産を一般社団法人に移すことにより一般社団法人の財産とし、相続財産から除外してしまうことができたのです。

後継者が理事を引き継ぐことで、実質的には一般社団法人を通じて、その財産を永遠に承継していくことが可能でした。

平成20年の公益法人制度改革に伴いできた一般社団法人の、いわば税制上の不備が、今回改正されることになったのです。

改正は大きく2つあります。

1つは、今までも一般社団法人等に贈与税等が課される規定がありましたが、それが不明確ということで、明確になりました。

簡単に言えば、個人から一般社団法人等への贈与について、親族が役員のうち3分の1超などの要件を満たせば、一般社団法人等に贈与税 (遺贈の場合は相続税) が課税される、ということが明確になりました。

もう1つは、特定一般社団法人に対する相続税の課税です。

特定一般社団法人の役員(理事に限る)が死亡した場合、その法人に対して、相続税が課税されることになりました。

特定一般社団法人とは、次の要件のいずれかに該当する法人をいいます。

1.相続開始の直前において、総役員数に占める同族役員の割合が、2分の1を超えている。

2.相続開始前5年以内において、総役員数に占める同族役員の割合が2分の1を超える期間の合計が、3年以上である。

上記の役員には、相続開始前5年内に役員であった者も、含まれます。相続直前に役員をやめてもダメ、ということです。

また、同族役員の同族とは、被相続人、配偶者、3親等内の親族、および被相続人が役員となっている会社の従業員等を含むものとされています。

したがって、会社の役員や社員を理事にして作った、一般社団法人なども課税の対象となってくる、ということですね。

特定一般社団法人の相続税の課税対象となる財産は、次の金額となります。

課税対象額=一般社団法人の純資産額÷死亡時の同族役員数

なお、この改正は、平成30年4月1日以後の一般社団法人の役員の死亡について適用されます。

ただし、同日前に設立された一般社団法人は、平成33年4月1日以後の死亡からとなります。

一般社団法人を既に設立されている場合は、上記に該当するかどうか確認し、必要な対策を取っておくことが肝要ですね。

編集後記

日曜から山形に来ています。今新幹線の中。新幹線待つ間マイナス4度はかなり寒いですね。雪に囲まれてはいますが、雪は降ってません。でも東京に行くと雪が降るということで、変な感じではありますが(笑)。

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