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実践!社長の財務

負荷をかけて自己資本比率を上げていく【実践!社長の財務】第487号

負荷をかけて自己資本比率を上げていく【実践!社長の財務】第487号

2013.03.06

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

今日は時間がないので、早速本文に行きたいと思います。

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

負荷をかけて自己資本比率を上げていく

先週は、ちょっとやそっとではつぶれない強い会社を作るために、自己資本比率をあげていくことが重要である、ということを話しました。

今週はさらに、もっと強い会社にしていくために、会社に負荷をかけて鍛えていく、という話をします。

負荷をかける、というのは、厳しい会計をしていく、ということです。

バランスシートが、だぶついている状態で、自己資本比率が30%いった、40%いったといっても、何の意味もありません。

バランスシートのぜい肉を削って、筋肉質にした上で、自己資本比率を上げていくのです。

会社に負荷をかけて鍛えるとは、

まずは、不良資産を落とすことです。売掛金や在庫、固定資産に含まれている、回収できない資産、陳腐化して売れない資産、使っていない資産を、落としていくのです。

資産は厳しく評価し、負債は考えられるものをすべて上げていくのです。

たとえば、リース資産です。

中小企業では、リースしている資産は、ほとんどの場合、資産に上げていないと思います。リース料を払った時に、経費で計上しているだけではないでしょうか?

中小企業の会計指針でも、税法でも、その処理で認められています。

ただし、本来の処理は、リース資産を資産計上するとともに、これから支払っていくリース債務を負債に計上するのです。

資産と負債がそれぞれ増えるわけですね。資産は、リース期間に渡って償却していくことになります。

このリース資産を資産に上げることにより、自己資本比率は落ちます。

負荷がかかる、ということです。

その上で、また、自己資本比率を上げていくのです。

さらには、引当金。

現在は、税法上ほとんど引当金が落ちなくなってきているので、中小企業にとっては、引当金を計上するメリットはないと、考える方が多いです。

税金上のメリットはありませんが、会社を強くしていく、ということでは、メリットがあります。

既に将来の支払いの原因が、当期に発生しているのであれば、それに見合った費用(引当金繰入)と、引当金(負債)を計上すするのです。

たとえば、賞与引当金、退職給付引当金です。

さらには、企業の特性に応じて将来の支出や損失、収益の減少の原因が発生しているのであれば、それを早め早めに引き当てていくのです。

ポイント引当金(ポイントを発行しているような場合は、将来それが使われて収益が減る)や、投資損失引当金(投資したものの損失が発生している)、アフターフォロー(製品保証)引当金など、

業種によって、企業によっていろいろ考えられます。
 

これらを早目に費用として認識する、当然、自己資本比率は下がります。それでも、なおかつ30%、50%の自己資本比率を目指していくのです。

これは、すごく会社が強くなりますよ。

数字と言うのはわかりやすいので、とにかくその目標数字を目指す、まだまだ、と思いながら、何としてでも達成するとその数字を目指す、

すると知らず知らずのうちに、会社が強くなっていくのですね。

最後にもう1つ、中小企業にとっての最大の債務、これを計上するのです。

それは何かと言うと、役員退職慰労引当金です。

そうですね。自分、社長に対する引当金です。

いずれは、後継者に会社を譲っていくのであるから、その時に退職金をとって、会社の財務内容が悪くなっては、やめるにやめられなくなります。

社長の退職金を、毎年毎年引き当てていくのです。
これは、財務内容にとってはかなりインパクトがあるかも知れません。

でも、これを計上してでも、なおかつ自己資本比率が高くなれば、本当に強い会社になることができます。

是非、チャレンジしてみてください。
 

編集後記

昨日は、3月からくる留学生のホームステイの準備をしていました。留学生を受け入れるのは初めてです。1つ部屋をあけて、ファンシーケースなどを買ってきたり…ちょっと不安もありますが、楽しみですね!フィンランドからくる高校生です。

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