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実践!社長の財務

固定費の稼働率を上げる【実践!社長の財務】第653号

固定費の稼働率を上げる【実践!社長の財務】第653号

2016.05.09

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

長かったGWも終わりました。GW疲れで仕事にならない…
では、本末転倒です。
 
是非、今日から気分一新、元気に仕事をしていきましょう!

ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。 

固定費の稼働率を上げる

固定費とは、売上があってもなくても、毎月固定的にかかってくる経費です。

家賃や人件費や、減価償却費、金利なども固定費です。

固定費は、常にその増加を警戒したり、いかに引き下げるか、ということが経営課題になります。

ただ、少し発想を変えて、固定費の稼働率を上げる、ということも考えてみる必要があります。

最近読んだ大前研一氏の本で「0から1の発想術」という本があります。

この中で大前研一氏は、無から有を生み出す発想術の1つとして、「固定費に対する貢献」ということを挙げています。

ちょっと難しい言い方かも知れませんが、固定費に対する限界利益の貢献を最大化しよう、ということです。

私なりに解説すれば、固定費というのは、ほっといてもかかってしまうものです。

わかりやすい例で言えば、機械などは一旦買ってしまえば、減価償却費やそれを置くスペースの家賃、借入の金利、それを動かす人の人件費、電気代、修繕費、消耗品費など、様々な固定費がかかってきます。

その固定費に対して、機械の稼働率を上げて、利益を増やすことによって、固定費に貢献していこう=固定費をまかなっていこう、ということです。

そのためにどんなことができるのかを、発想の糸口にします。

自社内の努力は当然しているはずですから、これをもっと外に広げたらどうだろうか、と考えていくことです。

上記の本の中では、たとえばクリーニング店の機械というのは非常に高い。なければ仕事にならないが、毎日クリーニングの量には波があって、フル稼働にはなりません。

そこで近隣の複数の店舗が協力して、たとえば3店舗で1台の機械を持ち、インターネットなどでスケジューリングしながら、融通しあって使っていく、そのようにして稼働率を高めている例が紹介されています。

最近は、店舗も機械も持たず、クリーニング工場の空き状況と宅配業者を活用して、ネットで宅配クリーニングサービスを展開する事業者も出始めているようです。

正に固定費の活用が、ビジネスになっていくのです。

また、熊本県の阿蘇山の北に位置する黒川温泉では、温泉街全体で「入湯手形」というのを発行して、この手形で3カ所の露天風呂に入ることができます。

各旅館が協力し合って、いろいろな露天風呂に入れるようにすることで、お客様が大勢集まってきているとのことです。

これも正に固定費の活用が、ビジネスになっている例ですね。

ということで、まずは自社の固定費を洗い出してみて、それぞれがどれだけ稼働しているのか、調べてみてはいかがでしょうか?

その上で、その稼働率を上げるためにはどうしたらよいか、新たなビジネスにつなげることはできないか、など様々なアイデアを出してみることをお奨めします。

編集後記

ちなみに、今朝ネットで調べてみたら、黒川温泉はまったく地震の影響は受けていないとのことです。平常営業しているようですね。よかったです。皆様も興味があれば、是非行ってみてはいかがでしょうか?

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