退職金の支給と株価への影響【実践!事業承継・自社株対策】第31号

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Q 会社の経営から引退し、子どもに事業を引き継ぐことを検討しています。
引退にあたり、退職金を支給した場合の株価への影響を教えてください。

A 退職金を支給した場合は、通常、株価は下がります。

まず、取引相場のない株式の相続税評価額は、類似業種比準価額と純資産価額を、会社の規模により、構成割合を変えて算定します。
 
類似業種比準価額については、評価会社と類似業種の配当、利益、純資産とを比較して株価を算定します。

そのため、退職金支給により、当期の利益や純資産が減少すれば、株価が下がることになります。

ただし、退職金に備えた保険がある場合には、保険の解約による収入は利益になります。(資産計上部分を除く)

この解約による返戻金で退職金がまかなえる場合は、株価に影響をおよぼさない可能性もあります。

また、純資産価額については、法人の資産・負債を相続税評価額により算定して、純資産価額を算出します。

土地や建物、有価証券を所有している場合には、価額が大きく変動することもあります。

退職金を支給した場合には、当然、支給原資となる資産は減少するわけですから、純資産が下がり、結果として株価は引き下げられます。
  
ただし、先ほどと同様に保険金による収入がある場合は、資産も増えるため、注意が必要です。

多くの場合は、役員退職金を支給することによって、株価を引き下げ、その後、後継者に株式を譲っていくなどの方法を取ります。

予定どおり、株価が下がるかどうかを検証した上で、退職金の支給額等を検討すると良いのではないでしょうか。

編集後記

明けましておめでとうございます。
無事、今年を迎えられたことを、大変うれしく思います。

今年も昨年に引き続き、コロナを中心とした世界になりそうですが、またさらなる過酷な試練があるのかもしれません。

ただ、その中でさえも生まれる最善策を見つけ出し、プラスに変えられるよう対策を講じていきたいものです。

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