コロナウイルスと取引相場のない株式の評価【実践!相続税対策】第439号

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おはようございます。税理士の青木智美です。

今回は、コロナウイルスがもたらす、取引相場のない株式の評価への影響について、考えていきたいと思います。

そもそも、取引相場のない株式とは、上場株式や気配相場等のある株式以外の株式をいいます。

一般的な中小企業は、概ね取引相場のない株式といえるのではないでしょうか。

取引相場のない株式の原則的な評価は、類似業種比準価額方式と純資産価額方式の組み合わせによって、評価します。

今回は、特に純資産価額方式について、みていきます。

純資産価額方式は、評価対象法人の資産負債を時価(相続税評価額)により評価する必要があります。

イメージとしては、会社を解散したと仮定した場合に、すべての財産を売却し、すべての債務を返済した後に、どれだけ手許にお金が残るか、で評価します。

純資産価額方式は、上述のとおり、純資産を基礎に計算しますので、コロナウイルスにより売上が下がり、会社の財産が大きく減少した場合には、当然、評価額が下がることになります。

このような場合には、コロナウイルスの影響を受けた決算日以後に株式を贈与または譲渡することにより、低い価額での株式の移動が可能になります。

事業承継等を検討している場合などは、ある意味好機なのかも知れません。

一方で、マスクや消毒液生産、リモート促進のためパソコン関係の販売・レンタルにかかわっている業種などは、むしろ大きくプラスになる可能性もあります。

この場合は、今の時期にあわてて事業承継や相続対策のために、株式を贈与や譲渡しても、あまり有効にならない可能性があります。

事業承継や相続対策は、一時の極端な情勢に反応して、無計画で行ってしまうと、かえってトラブルのもととなり、後悔する結果を生む可能性があります。

株式は、経営権と直接関係する重要な財産であることも視野に入れつつ、ただ、そもそも譲渡を検討している場合であれば、時の情勢をむしろ活用していただければと思います。

編集後記

少しずつ休業要請が解除され始めました。
ひと段落するのでしょうか?
コロナウイルスは、病気としての怖さだけでなく、経済活動に与えた影響も想像しがたいほど大きいものがあります。

来年はどうなるのか、心配は絶えませんが、目の前にあることを着実に進めていきたいと思います。

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