あん分割合によっては納税がない?【実践!相続税対策】第416号

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おはようございます。税理士の宮田雅世です。

第412号では、相続税の計算の流れを簡単にみていきました。
今回は、その計算の一部、あん分割合をみていきます。

各相続人の相続税は、いったん相続税の総額を計算してから、その後、各相続人の取得割合に応じて、算出します。

この算出税額を計算するときに、あん分割合を使います。

たとえば、課税価格1億5千万円で、これを兄弟が半分づつ相続する場合のあん分割合は、次のとおりです。

兄のあん分割合、7,500万円÷1億5千万円=0.50
弟のあん分割合、7,500万円÷1億5千万円=0.50

相続税の総額を1,000万円とした場合、1,000万円×0.50=500万円が、それぞれが負担する納税額です。

では、次の場合はどうなるでしょうか。

課税価格1億5千万円、そのうち兄の相続分は1億4,950万円、弟の相続分が50万円だった場合

兄のあん分割合は、1億4,950万円÷1億5千万円=0.996666…
弟のあん分割合は、50万円÷1億5千万円=0.003333…

割り切れないため、端数が生じます。

そもそもこのあん分割合は、小数点以下の端数がある場合、何ケタまで出す必要があるのか、これも規定があります。

相続税法では、このあん分割合については、小数点以下2位未満の端数がある場合には、相続人全員が選択した方法により、各取得者の割合の合計値が1になるように端数を調整すれば、それは認められています。

今回の場合ですと、小数点2位未満の端数を切り捨てる選択をした場合、兄のあん分割合を1.00とし、弟のあん分割合は0.00となります。

こうなると、納税額1,000万円は、全額兄が負担することになり、弟の納税はなくなります。

財産を取得したのに、納税がないなんて不公平だ、という場合には、相続税申告書には、小数点以下10ケタまで記載する欄がありますので、次のようになります。

兄の納税額は、
1,000万円×0.9966666667=9,966,600円(百円未満切捨て)

弟の納税額は、
1.000万円×0.0033333333=33,300円(百円未満切捨て)

納税額が大きければ大きいほど、あん分割合をどうするかによっては、各相続人の納税額に大きく影響します。

相続人同士が仲が良ければ、どちらかに寄せることも可能ですが、そうでなければ、端数を限界まで出す方が、不公平感はないかもしれませんね。

編集後記

先日、久しぶりに母校の大学に行ってきました。
卒業して数十年たつと、ここまで変わってしまうのかと思うほど高層ビル化し、設備も整っていて、本当に驚きました。どこからどこまでが大学敷地内なのか、迷ってしまうほどでした。今の学生は、こんな素敵な環境で勉強ができて、羨ましい限りです。

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