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実践!相続税対策

相続税の計算の流れ【実践!相続税対策】第412号

相続税の計算の流れ【実践!相続税対策】第412号

2019.11.13

おはようございます。税理士の宮田雅世です。

相続税の計算方法はご存知ですか?財産が多ければ多いほど、税金が高いというイメージを持たれている方がほとんどかと思います。

これはそのとおりで、相続税は超過累進課税のため、課税価格に応じて税率が10%から55%まであり、1千万円以下で10%、6億円超で55%、全部で8つの税率があります。

ただし、この税率は遺産総額に対する税率ではありません。

相続人が複数いる場合は、遺産総額をさらに法定相続分であん分した、各相続人の課税価格にかかってきます。

相続税の計算の流れを、簡単にみていきましょう。

1.課税価格の合計額
2.基礎控除
3.課税遺産総額(1-2)
4.各人の法定相続分による課税価格
5.相続税の総額
6.各人ごとの算出税額
7.相続税の2割加算
8.税額控除
9.配偶者の税額軽減

上記それぞれについて、みていきます。

1.被相続人の財産から債務を控除した課税価格を計算します。

2.基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の数 となります。

3.課税価格から基礎控除額を差し引いた金額が、課税遺産総額となります。

次に相続税の計算をしていきますが、相続税の計算は2段階で計算していきます。

4.まずは、法定相続分による各人の課税遺産額を計算します。

(例)
課税価格 1億円
相続人 3人(配偶者、子2人)
課税遺産総額は、1億円-基礎控除額4,800万円= 5,200万円

各人の課税遺産額
法定相続分であん分します。
配偶者 5,200万円×2分の1= 2,600万円
子1人 5,200万円×4分の1= 1,300万円

5.上記の金額から相続税の総額を計算します。

配偶者 2,600万円×15%-50万円= 340万円
子1人 1,300万円×15%-50万円= 145万円

相続税の総額 340万+145万×2人= 630万円

上記のように相続税の総額を計算してから、次の段階として各人ごとの税額を計算していきます。

6.各相続人が、実際に取得する財産価額に応じた割合で、上記の相続税の総額をあん分して、各人の税額を計算します。

たとえば、配偶者は財産を取得せず、子がそれぞれ2分の1ずつ取得した場合は、630万円×50%=315万円で、子それぞれの税額が315万円となります。もちろん、配偶者は0円です。

また、配偶者がすべての財産を取得した場合は、配偶者の税額軽減により、納税額は0円となります。

計算過程における詳細については、今後のメルマガでみていきます。

編集後記

今年も残すところ、あと1月半となりました。やり残したことは多々ありますが、新しいことにもチャレンジできました。
今年はニュージーランド、フィンランド&エストニアをひとり旅。海外ならではのトラブルもありますが、それが逆に刺激的でもあります。今後もいろいろな国に行ってみたいと思います。

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